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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

心に点す

心に点す





 
 
心に沁みてくる詩を読んだ
 
ひとつの灯が長―い影を落とす
 
実話を痛くなるほどなぞる灯
 
 
不覚にも涙を落とし
 
自分のあの時をそのまま重ねる
 
季節を過ぎて鎌倉の海に遊んだ日
 
とめる術を知らないまま夕陽が落ちていく
 
 
中野の狭い部屋の沢山の時間
 
クリスマスは小さなテーブルのケーキ
 
ベラフォンテのクリスマスソング
 
足にあなたを乗せてゆっくりと踊る
 
 
初詣は明治神宮から
 
砂利を踏む楽しげな音
 
何を祈っていたのかと問えば

内緒といって微笑むばかり
 
 
書き連ねればきりがない
 
あれもこれも覚めぬ夢に違いなく  
 
その次の次の年 あなたは故郷に帰った
 
東京駅で人目も無く声を上げて哭きながら
 
あなたのお嫁さんになれなくてごめんね
 
太ってほしいと言い残して
 
夜行寝台の大きな窓の奥の通路
 
あなたは蒼ざめて小さく手をふる
 
車内灯が音もなく哭いて零れた
 
 
 
その次の次の年あなたは嫁いでいったのだった
 
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  1. 2016/03/28(月) 21:03:48|
  2. 登美日抄
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

No title

過去の出来事、若い頃の恋は、懐かしくも、また切なく胸に迫ってきます。
同様の経験はありませんが・・・
それでもなお、この一連の情景は、僕の涙を誘わずにはいません。
  1. 2016/03/29(火) 04:27:00 |
  2. URL |
  3. オンクル #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

オンクル様。

その方の詩を読んで、
押さえつけていたものが一気に溢れてきました。
今は斯うして年もとり青春時代ははるかかなた。
永い間綴ってきた詩は5000にもなろうかという時に
自分の詩の原点を見つめなおすことになりました。
そう、全ての私の詩作はあの時あそこから始まりました。

お読み下さり有難うございます。
  1. 2016/03/29(火) 07:51:00 |
  2. URL |
  3. huka tadashi #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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