鏡に映して

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巴里黄昏

巴里黄昏









ルーブルの王冠の中に迷い

疲れ切って地下鉄の階段を登り

暮なんとする街に出る


風のない不思議な時を歩き

ホテルの回転ドアーに足を進める

不思議なほどにいつも不安で

躊躇いながら牛のように歩く


旧い小さなエレベータの扉

磨きこめられた歴史の大きな音

これこそが巴里なのだ

数えきれない人の心を今も運んでいる


ベランダの鋳物製の手すり

黒く光り触れる事を拒む

大きな扉のカーテンの隙間

少しだけ指で拡げてがみると

ゆっくりと時が逆走しているようだ

広くなった額と白髪のわたし


こころだけが置き去りにされて

ここに君がいないことに気が付いた

随分昔からここで待っているようで

意味のない時間を過ごして来たものだ

部屋灯を弾くと大切な今に自分が戻る






阜可 忠

平成二十九年一月十一日
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  1. 2017/01/12(木) 02:00:34|
  2. | コメント:0
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