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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

青い悲しみ

青い悲しみ





僕の心の引き出しの

詰め切れない程の想い出

いいえ 沢山ではありません

重すぎて心の底が抜けそうな

たった一つだけの傷の跡

今でもときどき滲みて来るのです


僕の心の引き出しに

無理やり押し込めて

鉛の蓋に鍵かけて

ただ忘れたふりをしています

たった一つだけの傷の跡

今でもときどき滲みて来るのです


僕の心の引き出しの

詰め切れない程の想い出

無理やり封印してから

何度も季節が通り過ぎ

咲に来る花のその度に

青い悲しみが滲みて来るのです








阜可 忠

令和元年十月三十一日
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  1. 2019/10/31(木) 18:05:48|
  2. | コメント:2

雨薔薇

雨薔薇




連日の雨に散りもせず

秋の黄薔薇の濡れるさま

雨の重さに項垂れる


ただ咲いていたいから

此のまま朽ちても悲しむな

雨がやんだら笑顔になれると






阜可 忠

令和元年十月三十日
  1. 2019/10/30(水) 00:07:41|
  2. | コメント:2

雨上がり

雨上がり




あなたの行方たずねてばかり

空を見る事を忘れていた

あなたが抱えていた痛すぎる哀しみ

気が付かないで歩いていた


自分の運の無さだけ貼り付けて 僕は

降り続く雨に恨み言ばかり 僕は

何も見ずに歩いていた


雨上がり 今は

清々しい風の明日に

秋の蒼空を少しでもあなたに









阜可 忠

令和元年十月二十九日
  1. 2019/10/29(火) 23:42:59|
  2. | コメント:0

埋もれていく時間

埋もれていく時間






居る筈などないのに

人の群れにあなたを探している

小雨残りの夕暮れ間近

歩道に灯りが滲みてゆく

埋もれていく時間の傍らに

此処にいる筈のない僕が

焦点の合わない僕を眺めている

巴里のカフェテラスのざわめき

はなし相手もないままに

心の中で頬杖ついて

居る筈のないあなたを探してしまう

埋もれていく時間に僕は独りで

気が付けば十月も末に




阜可 忠

令和元年十月二十八日
  1. 2019/10/28(月) 21:23:27|
  2. | コメント:0

生と死

生と死





生を選ぶか

死を選ぶか


生を選んだ人がいる

人工呼吸器で生かされている

家族の為に生きたいと言う

その人の娘も母もそれを願っている

其処に存在してくれてるだけで良いと


死を選んだ人がいる

安楽死を選ぶと

ありがとうと言えるうちに死にたいと

日本では認められない安楽死

涙の二人の姉に笑いかけ

妹にはありがとうと電話する

ありがとう 幸せだったわ

スイスの病院で生を終えた人


生を選ぶか

死を選ぶか

同年代の同病気

永い苦しみと葛藤の時

どちらを選んでも終わりなく

一人は生を選んだ

一人は死を選んだ

神々しくも思える

そのどちらの場合も

僕は結論を持っていない





阜可 忠

令和元年十月二十六日
  1. 2019/10/26(土) 20:57:31|
  2. | コメント:2

秋色

秋色




風を訪ねても誰も行方を知らない


季節はすでに深秋をおびて

山裾の紅葉がゆれている

ふるさと近くのこの街に

君は秋に染まり 秋を染め上げる


僕の風はすっかり秋色になって

ビルの窓に君の秋をはりつける




阜可 忠

令和元年十月二十四日
  1. 2019/10/24(木) 05:07:25|
  2. | コメント:0

かみかざり

かみかざり






季節に逸れた蝶がひとつ

翻りひるがえり花を探している

花の季節はとうにさり とうにさり

こころない風に匂いの名残なく

秋の陽が小さな翅を慰める

季節にはぐれた蝶がひとつ

翻りひるがえり ひかり紡いで

少女のかみかざり

季節に逸れた蝶がひとつ

髪梳く風に翅をやすめる

少女のかみかざり






阜可 忠

令和元年十月二十四日
  1. 2019/10/24(木) 04:28:15|
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ラガーマンよ泣くな

ラガーマンよ泣くな








ラガーマンよ泣くな

鍛えぬいた肉体と

身体に浸みこませた技術

日本刀のような精神力

倒されても立ち上がり

疾走する重戦車のように

ボールを追い続ける


ラガーマンよ泣くな

ゲームに敗れたとしても

全てをつぎ込んだ結果なら

笑顔で彼らを称えよう

ゲームに勝ったなら

驕ることなく相手を称えよう

僕らは君の強さを称えるだろう


そして 我が戦士よ

今夜はゆっくり休んで

明日からの試合にそなえよ







ラグビーワールドカップ

日本ベストフォーならず

阜可 忠

令和元年十月二十一日
  1. 2019/10/21(月) 02:33:49|
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愛の夢

愛の夢





その場にいなくても

五感に響くものがある

フジコ・ヘミングさんのピアノ

ふと耳にした愛の夢

私のこころを静かにゆする

詩の言葉を探すまもなく

その奥深い世界に酔う ただ




阜可 忠

令和元年十月十五日
  1. 2019/10/15(火) 08:11:09|
  2. | コメント:0

緑地公園の秋

緑地公園の秋








子供達が駆けまわっている

自転車を木陰において

二組に別れサッカーに夢中

病院脇の緑地公園の中の小路

駅に向かって老人が歩いていく

お日様はそれはそれは優しくて

子供達に応援の声をかける

病院帰りの老人の背中を抱いている





阜可 忠

令和元年十月十三日
  1. 2019/10/13(日) 17:49:15|
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台風19号

それにしても恐ろしい台風19号。
各地に深い傷を残しています。
被害に遭遇された方に心からお見舞い申し上げます。

最近は想像もできない位の大きな災害が列島を襲っています。
この中に、人間の営みに起因することはないのか?
国連で涙ながらに訴えた少女の言葉が痛く胸に刺さります。
こんな地球を次の世代に残していいものだろうか?
そう思われてなりません。



令和元年10月13日

                           阜可 忠
  1. 2019/10/13(日) 08:09:20|
  2. 日記
  3. | コメント:2

秋の夜雨

秋の夜雨





秋の夜雨はこころに沁みる

想いの一つ一つがしとどに濡れて

残り葉つたいに落ちていく

微かに落ち葉を叩く音がする







阜可 忠

令和元年十月八日
  1. 2019/10/08(火) 02:03:56|
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言葉無く

言葉無く




あなたに仁田峠を見せたかったと

君は何度もそういって哭いた


実現することは無く

君との旅は終わり

立田山に言葉少なに肩を並べ

君の指先の 白川の向こうの

遠く暮れていく阿蘇を眺めていた


その日の夜行列車で僕は帰る

車窓を過ぎる街灯り朧に

夢の一切が消えて行く

もう二度と逢えないだろう

胸に墜ちる筈もない言葉が

鋭く何時までも刺さり続ける


縁あって出逢った

縁なくして別れた

そう 埒もない唯の戯れ話





阜可 忠

令和元年十月朔日
  1. 2019/10/01(火) 22:47:52|
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