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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

雪薔薇

雪薔薇
 
 
記憶の片隅の白い薔薇
 
とうに花の季節は去りても
 
雪を纏って咲こうとする
 
季節を恨むでもなく
 
清浄の時に息をして
 
雪野に埋もれるでもなく
 
想い出に浸るでもなく
 
今を咲く雪薔薇と呼ばれて



hukatadashi
 
平成三十一年一月三十一日
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  1. 2019/01/31(木) 19:58:36|
  2. 登美日抄
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風呂の窓の冷たい雨は
 
九時を回るころより雪になる
 
ニュース終りの天気予報
 
この地では積雪は一ミリ程度
 
列島を包み来る寒気を色分けして
 
明日には雪の欠片もなしと
 
都会の景色を変える事もなく
 
またぞろ 人の営みの塵を食む




hukatadashi
 
平成三十一年一月三十一日
  1. 2019/01/31(木) 19:35:55|
  2. 壺中の天
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哀悼

哀悼
 
 
こんなにも泣けるものなのか
 
あなたは泣き続けている
 
哭いて哭いてあなたは哭いた
 
 
いつもあなたの傍にいた
 
いつもあなたが傍にいた
 
大切な大好きなお祖母ちゃん
 
お祖母ちゃんが逝ってしまったんだね
 
如何呼びかけても眼は開かないんだね
 
あなたがお母さんを亡くした時も
 
あなたがお父さんを亡くした時も
 
泣きじゃくるあなたを抱きしめて
 
髪を撫でてくれたお祖母ちゃんが
 
お祖母ちゃんが旅立って逝ってしまった
 
苦しいだろう 哀しいでしょう
 
今は泣けるだけお泣きなさい
 
今は泣けるだけお泣きなさい
 
泣けるだけお泣きなさい







 
 阜可 忠

平成三十一年一月二十六日
  1. 2019/01/28(月) 16:10:02|
  2. 壺中の天
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カワセミ

カワセミ

 
 
清流を辿ると小さな池がありまして
 
小さな池には泉が沸々湧いていまして
 
水が枯れたことはありません
 
やまめがしんなり泳ぎます
 
 
小枝にとまるのはカワセミくん
 
先祖代々此処でくらしています
 
大きなくちばし くりくり目玉
 
水面をじっと見つめます
 
 
ある朝いつものように来てみると
 
小さな立札が立ちまして
 
青色マジックで書いてありました
 
魚釣り禁止とありました
 
 
えっつ 途方に暮れるカワセミ君
 
通りすがりの白鷺が舞い降りて
 
枯れ枝のような足で探ります
 
ヤマメは逃げるのに大騒ぎ
 
 
長いくちばし突きだして
 
やまめを捉えて飲みました
 
大丈夫 大丈夫 カワセミ君
 
魚釣りじゃないからね
 
 
そうだ 僕は釣り師じゃない
 
僕はこの池の猟師なんだと
 
青い翼で水面を染める

 ホバーリングのはじまり
 
 
 
阜可 忠

平成三十一年一月二十三日
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  1. 2019/01/23(水) 07:13:27|
  2. 壺中の天
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冬の月

冬の月
 
 
満月は重なる雲に見え隠れ
 
ひかりを透かして薔薇の花
 
北風巻いて過ぎる夜
 
梳いた髪にはらはらり
 
冬の月に着飾る衣は要らぬげに
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月二十三日
  1. 2019/01/23(水) 04:53:24|
  2. 壺中の天
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本物の笑顔

本物の笑顔
 
 
北風に慌てて家に入る
 
夏にはあれほど冬を呼んでいたのに
 
すっかり忘れて震えている
 
熱いコーヒーを飲むと少し仕合わせ
 
 
テレビでは徒歩で大分に帰る方を映している
 
東京から千キロ以上の道のり
 
小さなテントを畳んで荷物をカートに積んで
 
無理をしないで人の情に触れて曳いていく
 
朱いタオルの鉢巻 半袖から日焼けした腕
 
 
出逢った人にはぐを求められたり
 
笑いながら子供を抱く
 
無理をしないから本物の笑顔だ
 
損得を勘定しないから本物の笑顔だ
 
山に迷う幼児を発見して抱きしめたり
 
自然災害の地に赴いて人を助ける
 
代償を求めないその笑顔その涙
 
 
小さな体が大きく見える

あらためて考えました
 
数字に置き換えられない人の価値
 
仕合わせとは何か
 
善とは何か 考えさせられました
 
感謝をこめて 尊敬の念を以て
 
お祈りいたします
 
無事 大分に着けますようにと
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月二十二日
  1. 2019/01/22(火) 23:55:23|
  2. 壺中の天
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遭難

遭難


 
 
あれから随分と年が経つなあ

老人は煙草に火をつける

厚い欅のカウンターに言葉がしみる
 
正面の洋酒棚の鏡に煙がゆれている
 
そうだ 半世紀以上前の事だ
 
あの遭難は新聞で知った
 
厳冬の鹿島槍で二人遭難一名死亡
 
 
急遽 会社の山岳部は救助隊人選
 
選ばれたのは先輩だった
 
厳冬の鹿島槍を知るものは何人もいない
 
老人はグラス越しに鏡を覗いて続ける
 
あの朝は陽もやわらかく空が青かった

 
会社を出立する大きなキスリング
 
ひかるピッケルと

磨かれた琥珀色の山靴 

先輩は
 
大井町駅から鹿島槍を目指していった
 

ああ そうだった 記憶をたどる
 
淡々と歩く先輩の横顔を
 
この歳になってしきりに思い出す と
 
逢いたいなあ 
 
何処にいなさるか
 
何をしていなさるか
 
あの誇らしい朝を私は忘れない と
 
老人は白さの混じる睫で遠くを見つめていた
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月二十日
 
  1. 2019/01/20(日) 00:15:35|
  2. 壺中の天
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想い

想い



 
 
想いは走る
 
ひかりを追い越して
 
昨日のあなたの元に
 
更に速度を増せば
 
出逢う前のあなたにあえる
 
あなたを口説く前の僕
 
美しいあなたの所作に目も留めず
 
素知らぬ顔してUターンして
 
僕は今に戻って走る

戻った今はすっかり変わっている
 
恨みや苦しみの影もない
 
あなたの姿がある筈もない
 
あなたを探さない僕
 
ちょっぴり野心を抱いて
 
夢の中を走っている
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月十九日
  1. 2019/01/19(土) 00:17:18|
  2. 登美日抄
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それ程に

それ程に



 
 
一瞬の命のたかぶり
 
愚かしいと他人の言う
 
点線を辿ろうとする
 
切れ切れになった記憶と
 
一枚だけの集合写真に
 
 
それ程に時は過ぎて
 
目を凝らしてあなたを探す
 
この集合写真のどこにいるのか
 
それほどに時は過ぎて
 
あなたに逢えないでいる
 
 
それ程までに時は過ぎて
 
辿る路は閉ざされていく
 
過去の言葉は胡散霧消して
 
想いだけが微かに漂うばかり
 
石を積んだケルンの辺りに
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月十八日
  1. 2019/01/18(金) 11:49:20|
  2. 登美日抄
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化身

化身



 
 
贅沢に贅沢を重ね
 
更に贅沢しても
 
使い切れない程の金をどうする
 
しかも ひとの眼を欺いてまで
 
合法的と嘯いている 
 
偽りの美食に溺れながら
 
金を稼いで何処が悪いのかと のたまう
 
小細工して莫大な金を作り出す
 
そんな輩は悪魔の化身なのか
 
 
金に縁の無い僕らは青息吐息して
 
与えられた日常を過ごしている
 
自分なりの哲学を作り上げ
 
宇宙の一員として胸を張ろう
 
それを敗者の戯言と言うなかれ
 
ぼくらは美の化身なのだから
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月十七日
  1. 2019/01/17(木) 21:35:18|
  2. 壺中の天
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或る詩人に

或る詩人に



 
 
こんやは眠れそうだ
 
佳い詩をたくさん読ませて頂いたから
 
最初はちょっとだけ覗く感じだった
 
拾い読みする積りが惹き込まれていた
 
首根っこを掴まれ猫のように
 
その人の詩に抗することは出来ない
 
こんな人こそ世に出て欲しい
 
そう願わずにはいられない
 
 
今夜は快く眠りに堕ちて行ける
 
佳い詩をたくさん読ませて頂いたから
 
感じるところを確かな表現で描きとめ
 
至高の知に僕を誘いあげる
 
読んだあとの清々しい疲れに浸り
 
僕は眠りに堕ちてゆく
 
 
 

 
今を生きる(苗田英彦のブログ)

に魅かれて。
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月十七日
  1. 2019/01/17(木) 00:08:40|
  2. 壺中の天
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歳を得て

歳を得て





 
 
歳を得て解る事がある
 
何も特別な事ではない
 
ごくごく有触れた出来事
 
出逢えた事の束の間の喜び
 
人の世の理不尽な別れ
 
海の底に墜ちていく絶望
 
途方に暮れた日々
 
歳を得て知る あれもこれも
 
旅する身の通過するところ
 
あの季節の血色の夕焼け
 
痛む胸を染め上げる哀しみ
 
今はあの慟哭さえ懐かしく
 
手繰り寄せようとしても
 
ぼうと霞んで瞬きのかなた
 
歳を得て無駄な試みと知る
 
今という時間にこころをやすめ
 
確かな明日を手繰り寄せようとする



 
 
阜可 忠

平成三十一年一月十六日
  1. 2019/01/16(水) 22:35:54|
  2. 壺中の天
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青蒼

青蒼



 
 
空の異様な青さに聳え立つ病院
 
頬を打つ寒風は刃物のように蒼い
 
足取りの軽い筈はなく
 
それでも僕は背中を丸めない
 
信号が青になる
 
蒼く染まった風が僕をかすめていく
 
僕はあくまでも平常心

 
 
阜可 忠

平成三十一年一月十一日
  1. 2019/01/11(金) 22:47:50|
  2. 壺中の天
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もし

もし


 
 
人生に “もし ”は無い
 
何の意味もなさないことは知っている
 
それでも “もし ”と呟いてしまう
 
 
好きで好きで抑えきれない恋情
 
若い時にあなたを見かけなければ
 
ひと時の仕合わせに浸らなければ
 
いまの自分は何処にいるのだろう
 
 
仕合わせと不仕合せの合間に墜ちる事無く

何の考える事もなく
 
詩をすることもなく
 
だらり楽なところに身を置いて
 
さして本質は変わらないところ
 
 
もしと言う言葉が許されるなら
 
それが仕合わせと言うのだろうかと
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月十日
  1. 2019/01/10(木) 06:14:10|
  2. 登美日抄
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骨董市で

骨董市で




 
 
髭面の骨董屋がいる
 
正月の四日から不忍池のほとり
 
恒例の骨董市にテントの店舗
 
所狭しと吊り下げられた楽器
 
医療教材の骨格標本などなど
 
用途の解る物 解らない物
 
 
髭面の骨董屋がいる
 
多彩な人で映像美術では名の知れた人
 
究極の美は量子論と語る
 
髭面の骨董屋は豪快に笑う
 
美術学校を出て
 
自由闊達に生きている
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年一月九日
  1. 2019/01/09(水) 10:51:40|
  2. 壺中の天
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越えて生きる

越えて生きる




 
 
この戦いに君は耐えられるか
 
想像以上に傷つく君を傍観できない
 
胸に納まらない憤怒や真実を求める心うち
 
解り過ぎる程わかる しかし
 
受けた傷口を更に大きく深くして 君は
 
これからを生きられるだろうか
 
利口に立ち回れない 君が
 
無理を通す槍を見事さばけるか
 
闘うには繊細すぎる優しさ

この戦いに君は耐えられるか
 
想像以上に傷つく君を座視できない
 
傷口を更に広げて唐辛子を塗る
 
闘うことが無意味とは言わない が
 
この戦いに君は耐えられるか
 
死ぬのは怖くないと君は言う が
 
とまれ 
 
君らしい君の人生をこれから生きろ
 
この世に命を与えた母を想えば





hukatadashi

平成三十一年一月七日
  1. 2019/01/07(月) 11:14:32|
  2. 壺中の天
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あだ名

あだ名



 
 
連日の不良睡眠

かれこれ数十年の付き合いだ

 
昨夜は二十二時に布団にもぐる
 
眠れないのが我ながら不思議
 
寝付けないまま二十四時に床を抜けだして
 
寒い部屋でキーボードを叩いていた
 
再度布団にもぐりこんだのは午前四時近く
 
何時の間に寝たのか二時間ほど睡眠がとれた
 
さらに眠り七時まで合計三時間余り
 
良く眠れたと言うべきか
 
頭の中の蝉がジージー鳴いたまま
 
踊れないくせに昼からダンス仲間に
 
カラオケを楽しんで五時半帰宅
 
我ながらよく身が持つものだ
 
細君が呆れて僕にあだ名をつけた
 
最初の頃はコンビニおじさんと 
 
今ではコンビニ爺さんと


 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年正月六日
  1. 2019/01/06(日) 22:29:01|
  2. 壺中の天
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信じようと 信じまいと
 
たしかな現実がここにある
 
昨日から引き継いだ今日
 
ここ以外に僕の存在は無い
 
今日を明日に繋ぐ日常
 
変わろうが変わらなかろうが
 
有限の時を僕は行くのだ
 
お前を選んだことに悔いはない
 
お前以外に此の道を行く者はいない
 
互いの歩幅は解っている
 
互いの手の内は解っている
 
信じようと信じまいと
 
どんでん返しの奥の手は此処に無い
 
常に最上手を打ってきたはずなのだ
 
複雑な迷路も過ぎてみれば一本の道
 
選んだ自分を信じる以外 何がある
 
正しかろうと正しくなかろうと


 
 
阜可 忠

平成三十一年一月五日
  1. 2019/01/06(日) 02:26:05|
  2. 壺中の天
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君は帰る

君は帰る
 
 
 
 
 
君は長崎に帰る
 
暮の十九日に飛行機で来て
 
二人の娘と食事して
 
法事もすんで帰るという
 
 
君は長崎に帰る
 
正月明けの四日か五日に帰る
 
そう告げてきたのは大晦日の夜
 
やっとかかってきた電話
 
君は長崎に帰ると言うだけ
 
 
特に話が有るわけではない が
 
待っていただけに少し淋しい
 
いいさ 帰ればいいさ
 
いずれは長崎に帰る人
 
 
君は長崎に帰る
 
おそかれはやかれ同じこと
 
想いを残して君は
 
君は長崎に帰る            
 
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成三十一年正月三日
 
  1. 2019/01/03(木) 02:26:28|
  2. 壺中の天
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正月も二日

正月も二日



 
 
かくて正月の幕は開いた

 
大晦日は何だかんだするばかり
 
想うことは不敵にも来年は きっと
 
などと 夢想に近い計画の線引き
 
とうとう眠れず元旦を迎えた
 
 
それでも少しは目出度くて
 
佳い年だなあと言ってみたり
 
少なくなった年賀状に眼を通す 
 
恩師から丁寧な新年のご挨拶
 
旧友の賀状はともかくとして
 
恐縮して返事を書こうと思いたつ

 
メールというわけにはいかないし
 
賀状を買うのにも郵便局は休み
 
おまけに外は冷たい風が吹いている
 
それもそのはず 孫たちへのお年玉
 
なけなしの金を袋に入れたから尚の事
 
いやはや お恥ずかしい正月も二日





阜可 忠
 
平成三十一年正月二日 晴れ
  1. 2019/01/02(水) 22:17:59|
  2. 壺中の天
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蒼空を

蒼空を




 
 
南の窓を開いて蒼空を部屋に入れる
 
昨日の空気を薄めてこの心温める
 
少しの希望に陽をあてて
 
風船のように糸を放せば
 
ただ一筋にひかりを辿りゆく
 
大きく膨らんで視界をひろげ
 
金色に染まり銀色にゆれながら
 
やわらかな歌を届ける途中

あなたに





 
平成三十一年 元旦
  1. 2019/01/01(火) 13:25:27|
  2. 壺中の天
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新年のご挨拶。

新年あけましておめでとうございます。

皆様ににとりまして、明るく健康な一年であることをお祈りいたします。

本年もよろしくお願いいたします。




阜可 忠

2019年  元旦
  1. 2019/01/01(火) 00:22:03|
  2. 日記
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