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鏡に映して

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

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無花果

無花果










昨年植え替えた幼木の

大きな葉もとに顔を出す

緑色した小さな乳首

夏の盛りを身に浴びて

日ごと大きくなるさまの愛らしく

朝に夜なに手を差し伸べる

我が子の幼い頃の懐かしさ

無事に育てと願いつつ




ainonami

平成三十年六月三十日
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  1. 2018/06/30(土) 23:16:46|
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行間

行間










どなたに宛てて書いたものなのか

行間にこめた想いが見える

おぼろにたぐるその麗人の

明眸の幽かな残り火が

はるかな時を照らしてみせる

季節はいつも花の散るころ

想い鎮める行間のふかさに




藍の波

平成三十年六月二十九日
  1. 2018/06/29(金) 22:42:20|
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繋夢

繋夢










あなたの夢に私を繋いで

まだ見ぬ季節を飛んでゆきたい

絡み合ったしがらみを脱ぎ捨てて

まだ見ぬ季節を纏ってみたい

それが過酷な運命を知ることになっても

そんなことは覚悟の上で



ainonami

平成三十年六月二十八日
  1. 2018/06/28(木) 20:34:15|
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老仙

老仙












おまえさんよ そこの若い人

夜目を通して呼ぶ声がする

辺りに人影は無し と言えども

若い人と言うには気恥ずかしい

わたしですか ご老人様と振り返る

決まっておろうがほかに人はおらんわ


闇の中からボウーっと浮かんでくる

竹の根の杖を持ち 筆の様な髭が垂れている

背丈は五尺に届かない

眼はながい眉毛で隠れている

ゆったり流れるような白衣

着古されていて皮膚の様にさえ見える

立っているのか浮かんでいるのか

かすかな風のように揺れている

わたしは老仙と呼ぶことにした


私をいぶかっているな

老仙は髭の中から声を出す

若い人よ何もかも解っている

姑息な手段にまみれ

人生を短すぎると嘆く

時には人生は長すぎると嘯く

数秒で消える命も

百年の歳月も何の差があろう

人間世界の名誉も富みも砂中の花

風に流され風に沈んで行けば良い

何を思い悩むことがある

時間が次の時間を生む限り

欲が次の欲を生んでいくのだ

そんな意味のない人生で終わるな

わたしの様な旅する者にはそれがわかる

本当の価値を探して歩くものにはそれがわかる


なおも問いつづけようとするわたし

見透かすように老仙は夢のように消えて行った





藍の波

平成三十年六月二十七日
  1. 2018/06/27(水) 09:15:16|
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わたしの詩人

わたしの詩人











口づけしていても

首に腕を巻いていても

呼吸出来ない程に

抱きしめられていても

時間を重ねることは出来なかった

でも解って欲しい あのころのわたし

出会った事を悔いてはいない

あのときの涙は本当の涙

大学ノートのわたし宛の言葉

月日が経って文字はかすれていくけど

想いだけは今でも残っている

紛れもなく あなたは詩人

あなたが忘れても

わたしが忘れても

時間があるかぎり

あなたはわたしの詩人



藍の波

平成三十年六月二十五日
  1. 2018/06/25(月) 22:02:05|
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落柿

落柿











柿の実が落ちて転がった

まだ幼さばかり残る緑いろ

春には五百もあろうかの実を付けて

今は数えるばかり 雨の中に

皆ころころ落ちて残るのはいくつか

葉陰にひっそりと身を委ねている

秋まで持ちこたえてくれるだろうか

雨よ打つな 風よ揺らすな 暫くの間




ainonami


平成三十年六月二十四日
  1. 2018/06/24(日) 09:42:03|
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女嫌い

女嫌い










手先の器用な友人

骨董市に不似合いな店を出す

骨色の流木を並べている

手作りのナイフや木工品

東南アジアの水牛の角細工

並べ方で生真面目さが解る


おんなはきらいだ

平気で嘘ばかり

そう言い切る彼は真顔だ

過去にどんな女性と恋に堕ちたのか

その結末は言わなくても解る


小枝にのこぎりを入れながら

おんなは嫌いだと言う

それは 好きだということに違いない

それでも女は可愛くないかと言うと

いいや どうにもこうにも嫌いだ

彼は挑む様な眼をして私をにらんだ


雨の夜にふと彼の言葉を反芻する

あれから随分とたった今

ああは言ったものの解るような気がする

言ってみたい言葉かもしれないと











藍の波

平成三十年六月二十三日
  1. 2018/06/23(土) 20:51:29|
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遥かな人

遥かな人










あなたは私には遥かな人

経ち過ぎた時間が錆びて朽ちて逝く

二人の出逢いを探す人もない

私はあなたには遥かな人

ふたりの影を映す雨も歩道も

何処を探しても見つかりはしない

今の幸せに塵ほどの影響もない

あなたは私には遥かな人

私はあなたには遥かな人

それが追憶と言う人のいる

紛れもない二人の出逢いを

葬るにはまだ時が近すぎて










藍の波

平成三十年六月二十二日
  1. 2018/06/22(金) 19:08:27|
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お見舞い

大阪を震央とする震度6の大地震。

被害が報道されてまいります。

皆様のご無事をお祈りいたします。





藍の波

平成三十年六月十八日
  1. 2018/06/18(月) 11:36:35|
  2. 日記
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めぐみ

めぐみ










今朝の此のひかり

ひとときの心やすめ

梅雨の合間の雲の切れ目

零れてくるきらきらと

爪を透き通りくる めぐみ

縁あって此処に生まれ

今の今までが報われてある

今朝の此のひかり

ひと時の心やすめ

いまなら跪いて祈れる

なによりもあなたの幸せと

いまなら心から言える

ほんの一瞬でも出逢えた事を

いまなら跪いて祈れる

なによりもあなたの幸せと

今朝の此のひかりの中で








ainonami

平成三十年六月十四日
  1. 2018/06/14(木) 09:08:10|
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一つの事件が納まらないうちに

新しい事件が知らされる

何処の局もこれでもかこれでもか

未消化の情報をながす

メモリーは既に一杯で整理できない

本質を理解できないまま腑抜けになる

生きているのが煩わしく思える

そろそろ潮時なのか

蝕ばまれていくような気がして    






ainonami

 平成三十年五月十一日
  1. 2018/06/11(月) 10:40:31|
  2. | コメント:0

命はひとつ

命はひとつ










恐竜も海獣も

ちいさな魚も大きな鳥も

ヤドカリだってゴカイだって

カブトムシもダンゴ虫も

タンポポだってペンペン草だって

みんな一つ一つ息をしている

山だって海だって

みんなみんな

宇宙の中で息をしている

みんなの息が風になるんだ

あの子が空を飛び回る

それがきっと互いに生きる事









藍の波

平成三十年六月十日
  1. 2018/06/10(日) 09:40:48|
  2. | コメント:0

無力感

無力感










ひとは何処まで悪魔になれるのだろう

ひとはもともと悪魔なのだろうか

幼気な五歳の少女の死

たった一つの母親の愛さへ得られず

ひたすら許しを請う事しかできない哀れ

その手を振り払う悪魔の所業

我々はこの子の命を救うことが出来なかった

人生の中で好奇心に満ちた楽しい幼児期

遊び回りつかれて眠りに堕ちる幼児期

ごくごく自然な事さえも許されずとも

ひたすら許しを請う哀れ

我々の社会はその小さな命さえ守れない

公然と嘘が真実と言い包まれる時

羽をもがれた幼い天使は空に召された

もう怖くない もう怖くないからと

そう もう怖がらなくて良いから





阜可 忠

平成三十年六月七日
  1. 2018/06/07(木) 09:46:00|
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鰯の涙

鰯の涙








哀しむでも無し

歓喜するでもなく

自分を受け入れて泳いでいる

弱いだけで追いかけられて

誰も彼もが蔑んで憐れむ


食われて群れの犠牲になる

大きな魚は僕達に依存している

僕達なしに生きてはいけない

僕はお前がいなくても生きていける

誇り高い平和主義者

本当の強さを教えてくれる

鰯の涙は果てしない海の色だと









藍の波

平成三十年六月五日
  1. 2018/06/05(火) 23:12:01|
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偲び花

偲び花








時を経てなお雨ふる日に

ひっそりと咲き続ける

いちりんの花よ

手折ることも活ける事も叶わず

遠い空のもとに偲ぶ花

名を呼ぶ声は枯れても

なんじ色褪せる事も無く

時を経て朽ちる事の無き

いちりんの花よ          









藍の波

平成三十年六月三日
  1. 2018/06/03(日) 23:31:11|
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ハヤシライス

ハヤシライス









旧友と昼飯を食べた

カーレを食べたいと言うのを無視して

丸善のハヤシライスにする

ビールを飲んで再会に乾杯


彼とは中学の同級生

物静かな秀才である

僕の詩談義を静かに聞いている

ときどき相槌をうったり

時にはそうは思わないと反論する

あくまでも穏やかな語り口

久し振りに共通の昔話して

締めの珈琲がうまい


どうだ此処のハヤシライス

うん うまかった

そうだろう勘定は君持ち

上機嫌で僕らは店を出た









蛇足ながらハヤシライスは丸善発祥との事

藍の波

平成三十年六月二日  
  1. 2018/06/02(土) 09:37:55|
  2. | コメント:0

東京駅

東京駅








月替わりの朔日

日本橋から東京駅周辺

待ち合わせまでまだ一時間

ゆっくりと歩いた

改装後の東京駅は空に馴染んでいる

記念撮影は卒業旅行の中学生か

女の子はみんなチーズに合わせて

二本指を指しだしている


僕は立ち止まって駅を見あげている

そう 此処が東京駅なのだ

あれから数十年の時が流れている

見詰めていると涙が零れそうだ

佇まいは変わってしまったが

父親の様な雰囲気は変わらない

此処は東京駅なのだ

あちらこちらに落ちてる想い

こころの奥に集めて僕は歩き出す




藍の波

平成三十年六月朔日
  1. 2018/06/02(土) 00:27:27|
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