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鏡に映して

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

雨の夜

雨の夜










塗り重ねた闇に

雨が滲みていく

孤独を思い知らせる心の隙間に

しみて沁みて滲みすぎるよ


闇を深くするのかこの雨は

雨に溶けて行くのかこの闇は

耳を塞いで眼を閉じて身をこごめ

この雨の通り過ぎるを待つ


割れた爪で一枚闇をはぐ

重なる闇を剥がして朝を待つ

もう人の名は呼ばないと決めて








藍の波

平成三十年五月三十一日
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  1. 2018/05/31(木) 15:56:27|
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雨に哂う

雨に哂う







明日は雨になるという夜

ふと蘇るあの頃の雨の一日

時に濾過されてなお透明に

こころの中に溢れ来る

出逢えたよろこびは

別れの始まりでもあった

身を震わせてないた事も

繰り返す愛憎に苦しんだことも

今ここに収斂するを思えば

愚かな時を過ごしたものと

それでもなお笑おうとする

雨に全てを流せたらと哂えず










藍の波

平成三十年五月二十九日
  1. 2018/05/29(火) 21:58:04|
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一つの生

一つの生









最後の薔薇を土に戻し

心に沁みついたあなたの匂いも

梅雨を迎えた重い雲に薄れていく


ひとの出会いの寂しさは

時の影に隠れてやがては

消えて行くもの


時が解決する 誰でもがそういう

たかが命果てるまでの僅かな時間

薔薇を失った喪失感もやがて

薄紫のけむりになって瞬時に消える

それを恥じるな それを哭くな

想い残すな時の命じるままに








藍の波

平成三十年五月二十八日
  1. 2018/05/28(月) 09:47:45|
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恩師にありがとう

恩師にありがとう






恩師は所謂教師からは離れていた

宿題は毎日原稿用紙二枚を書かせる

ある時は新聞ニュースについて

ある時は自由テーマー

中学三年の私達には苦痛な事であった

卒業時には作文を各人に返却

穴をあけ紐でとじる

貴重な思春期の記録である

今読むと幼い表現に汗が出る

当時の自分が何を感じたのか

自分の物の捉え方と考え方


人格形成記録などと構える訳ではない

少なくとも文章を書く習慣はついた

相変わらず詩を書こうとする私

恩師にありがとう

いまは深川を離れ盛岡に住まいする

恩師にありがとうと伝えたい




藍の波

平成三十年五月二十七日
  1. 2018/05/27(日) 21:21:04|
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薔薇の墓

薔薇の墓








手折るに忍びなく

花びらの錆色になるに任せる

愛した記憶ばかりが残り

朽ちる薔薇の痛ましさを知る

ひとおもいに切り花にして活ければ


追想はいつも白薔薇の墓に迷いて

ただ悶々として煩悩の海に漂う





藍の波

平成三十年五月二十六日
  1. 2018/05/26(土) 12:55:15|
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故郷探し

故郷探し







田に水が張られ

蒼空を映し

里山が揺れている

雪の残る遠くの山々


川面にひかりが遊んでいる

これが故郷なんだ

故郷の無い僕は故郷を知らない

此処が故郷の風景

ある時は土手に腰かけて

ある時はホテルのカーテン越しに

故郷と言う文字に甘い想いを抱く


心に沁みることば

通りすがりの人の歩む様

一つ一つ旅情を重ね

詩情を絡めて歩く


幾ら感情導入しても

僕は時間を旅する人 やはり 




藍の波       
                  平成三十年五月二十二日
  1. 2018/05/22(火) 08:39:45|
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季節を越えたいきなりの暑さ

身体に馴染む間もなく

寒いくらいの季節戻り

ひとの為す技など歯牙にかけず

ひとの戸惑いや思惑を超えて

たんたんと季節はいったりきたり


いつわりで装飾された人の世を哂い

不正をまことしやかに貫き通す

選ばれしもの選ぶもの

季節に背く風に似て哀れ











藍の波

平成三十年五月二十一日
  1. 2018/05/21(月) 09:39:54|
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血の色

血の色





実は何も知らなかった

刻まれているのは姿かたち

耳に残る落ち着いた声の抑揚

別れる時の初めての泣き顔


実は何も知らなかった

あなたの血の色さえも


何を知っていたのか

知った振りをしていたのか

姿かたちは変わりゆく

記憶はかきかえられていく

あのときの想いの欠片も必要としないで

あなたはあなたらしく生きている


あなたのおろした決断に

なくなく応えたわたしの諦め

今思えばそれが正しかったと

わたしがあなたに出来た最後の事だと




藍の波


平成三十年五月十九日
  1. 2018/05/19(土) 09:30:48|
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白い便箋

白い便箋









こころのたどり着く所

夏の陽射しをさけて

パーゴラの白いベンチ

絡まる白薔薇にこころを任せて

通り過ぎていく風に問いかける

そんなに急いで何処まで行くの

ひと休みしていかないか

この薔薇 堕ちて朽ちる前に

届けて欲しい人がいる

あとは宛名を書くばかり

だから少しだけ待ってほしい

白い便箋に青い蒼空が滲みるまで





藍の波

平成三十年五月十八日
  1. 2018/05/18(金) 19:34:44|
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命を賭けた恋

命を賭けた恋





昔であれば老人の域にある

今ではまだまだ若いという年回り

老人と言うのがはばかれる


思い残すことは無い

仕合わせな人生だった

言いながら僕に訊く

命を賭けた恋をしたかと

彼はしたことがないと言う

恋愛は何度もしたと言う

僕は笑いながら応えて彼に問う

心から惚れた事がなかったのか

彼は誇らしげに淋しそうに

想い出は山ほどあるんだが

それが羨ましいなあと呟いた




藍の波

平成三十年五月十六日
  1. 2018/05/16(水) 21:57:34|
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