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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

闇の無い夜

闇の無い夜



 
 
こころを隠す場所がない
 
夜は眩いLEDの支配するところ
 
行き場所の無い心が重なり合い
 
身をひそめる場所を探している
 
あなたの想いを黒いコートに包んで
 
切り売りされた夜を歩く

ひかりの追跡から逃るように

 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月三十日
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  1. 2017/11/30(木) 12:07:04|
  2. 壺中の天
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ラテンを踊る人

ラテンを踊る人






 
 
君はラテンを踊る
 
女と男をリズムに乗せて
 
こころ模様切なく踊る
 
ドレスのスリット艶めかしく
 
わがままな蝶のように

気まぐれ風に揺れる花の様に
 
ドレスひる返し舞いまわる
 
君はラテンを踊る
 
身を反らし視線だけ残して





阜可 忠

 
平成二十九年十一月二十九日
  1. 2017/11/29(水) 19:09:17|
  2. 壺中の天
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航路

航路
 
 
 
 
 
人の心のやりとりは
 
他人の理解からは程遠い
 
取るに足りない事が唯一の宝であったり
 
 
結果が解りながら離れられない航路
 
逆波に離れていく島影
 
打ちのめされるプライド
 
たどり着く所は何処にもない
 
 
結果が解りながら離れられない航路
 
いまもその延長に線を引いて
 
小さな灯りを結ぼうとしている
 
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月二十八日
 
  1. 2017/11/28(火) 19:37:52|
  2. 壺中の天
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終電車

終電車



 
 
終電車は出たばかり
 
人の息遣いが消えて行く
 
力なく無表情な駅灯り
 
あの一杯を呑まなければ
 
挫折感と悔恨のいかばかり
 
求めて居ながら得るものは無く
 
懲りずに無駄な時間を過ごすばかり


 
 
阜可 忠

平成二十九年十一月二十六日
  1. 2017/11/26(日) 11:06:27|
  2. 壺中の天
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バックダンサー

バックダンサー




 
 
あなたの後ろで
 
あなたの影のように
 
悲しい歌ならあなたの涙になって
 
悦びの歌なら両手を思い切り伸ばして
 
あなたの幸せ 踊りで飾る
 
いつもあなたに寄り添い
 
あなたの後ろで
 
あなたを踊り続ける
 
此の体 この心
 
あなたに全て捧げる
 
あなたの歌がこの地に沁みる
 
あなたの歌がこの世に充ちる
 
ほかの誰かの歌では踊れない

わたしはあなたのバックダンサー
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月二十五日
  1. 2017/11/25(土) 11:12:58|
  2. 壺中の天
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羊がいない

羊がいない



 
 
相変わらず寝つきが悪い
 
睡眠導入剤を一粒飲んで
 
パソコンの画面を見つめる
 
あちこち覗いていると
 
なにか書きたくなる
 
言葉の切れ端を繋なぎ合せる
 
時計の針が夜を跨いで
 
明日の朝に向かっている
 
その頃になると脳が眠りたがり
 
文字を打ち損じ想いを打てない
 
もうこれ以上は無理
 
眠気を抱いて床に入る
 
その途端に文字の続きが浮かんでくる
 
だめだ今は眠る努力をするところ
 
羊を何匹も数えみる
 
羊がいない 羊がいない


僕はいつの間にか短い眠りに堕ちた
 
 
 

阜可 忠

平成二十九年十一月二十四日
  1. 2017/11/24(金) 09:20:27|
  2. 壺中の天
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冬が来た

冬が来た



 
 
きっぱりと冬が来た
 
妥協はしないと言い放つ
 
きっぱりと冬が来た
 
冷たい雨が突き刺さる
 
贅肉落とせと木枯らしが嗤う
 
脂肪だらけのこころを切り裂いて
 
きっぱり
 
きっぱりと冬が来た



阜可 忠
 
平成二十九年十一月二十二日
  1. 2017/11/22(水) 21:18:50|
  2. 壺中の天
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岐路

岐路




 
 
君は今また岐路に立つ
 
たった二画の文字でさえ
 
一の筆から二の筆と
 
別路あわせて人の文字
 
 
君が人であればこそ
 
幾つもの岐路を越えてきた
 
苦しくとも辛くても
 
君の筆で自分を描け
 
 
君は今また岐路に立つ
 
いずれを選んでも人の文字
 
隠れた花はそこにある
 
君の中に君という花が
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月二十一日
 
 
 
 
  1. 2017/11/21(火) 20:39:06|
  2. 壺中の天
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枯葉の秋

枯葉の秋



 
 
夏枯れに耐えた葉も
 
風にふるい落される
 
黄葉にもなれず
 
朱葉にもなれず
 
枯葉の秋は稜線を下る
 
街の小さな公園に秋は深まり
 
少年の手に便りを乗せる
 
枯葉に書き付けた季節の記憶
 
振り返るな春のときめきを
 
燃える夏のどよめきを
 
想い伝えよ
 
枯葉の秋に涙することなく
 
枯葉の秋にこそ君を語れよ
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月十八日
 
  1. 2017/11/18(土) 09:05:37|
  2. 壺中の天
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生と死を分けるもの
 
唯一つの要から広がる舞扇
 
蝶は風に操られ飛んでいく
 
巧妙に仕組まれた罠
 
感動的な出会い
 
悲劇的な別れ
 
撹拌される悦びと哀しみ
 
巧妙に仕組まれた罠
 
偶然を必然と言いくるめ
 
必然を偶然に置き換える
 
腹をなだめすかすあわれ
 
巧妙に計算され尽くした罠
 
計算結果を誰も信じようとしない

誤解の中に埋もれる真実
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月十六日
 
 
  1. 2017/11/16(木) 22:08:44|
  2. 壺中の天
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君が住む街

君が住む街




 
 
僕の知らない街
 
僕が行けない街
 
夢の中でも歩けない街
 
蒼空を音もなく滑空しても
 
想像の海を彷徨っても
 
僕のたどり着けない街
 
僕の知らない街
 
君が住む街





阜可 忠
 
平成二十九年十一月十四日
  1. 2017/11/14(火) 22:58:08|
  2. 壺中の天
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冬の花

冬の花




 
 
冷たい風に咲く花は
 
想いの初心を乗せて咲く
 
誰にも告げず此処に咲く
 
寒すぎると嘆きもせずに
 
誰の為にと媚ることなく
 
大志を語る事もなく
 
咲いて人を慰める
 
咲にくる冬の花あれば
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月十四日
  1. 2017/11/14(火) 19:47:33|
  2. 壺中の天
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機上の人

機上の人





 
 
君は今 機上の人か
 
雨の羽田に降り立つ人か
 
東京で過ごした時間を棄てて
 
ふるさとに帰った五年前
 
思いだすだろうあの日の事を
 
 
故郷で過ごした歳月に
 
東京を偲んで泣いた事もある
 
行くなと言った友の声が
 
戻っておいでと誘い来る
 
懐かしい息遣いが蘇る
 
 
君は今 機上の人か
 
雨の上がった羽田にいるか
 
東京の匂いを纏っているか
 
迎えの娘と孫を抱きしめる
 
今はここが私のふるさとと



 
 
 
阜可 忠

平成二十九年十一月十四日
  1. 2017/11/14(火) 11:04:25|
  2. 壺中の天
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ダンス

ダンス



 
 
皆それなりの年齢である
 
二十名程がダンスを楽しんでいる
 
今風に言えば後期高齢者もいる
 
 
誰一人老人などとは思っていない
 
自由闊達に喋り唄い踊る
 
華麗とは程遠いダンスだとしても
 
歳月を得て巡る青春を踊っている




 
阜可 忠

平成二十九年十一月十二日
  1. 2017/11/12(日) 11:33:25|
  2. 壺中の天
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ふるさとは

ふるさとは





 
 
君のふるさとを歩いてみたい
 
君の秋を訪ねてみたい
 
まだ見ぬ君のたった一つの場所
 
君のふるさとを歩いてみたい
 
ひかりと影が織りなす幽かな音
 
好きな詩を諳んじながら
 
君のふるさとのあちこちを頂いて
 
朝も昼も夜も歩いてみたい
 
遠く近くふるさとの山
 
厳かな雪の戴冠式
 
路はあの頂きに届いているのか
 
川面を流れていく雲の親子
 
秋はよようと深まり
 
歴史の街は晩秋から冬へ
 
時間が止まるような錯覚して再び
 
蒼空を泳いで雲に乗り風に流される
 
まだ見ぬ君のふるさとを俯瞰する





 
 
阜可 忠

平成二十九年十一月十一日
  1. 2017/11/11(土) 08:44:37|
  2. 壺中の天
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秋物語

秋物語



 
 
秋だからかける事がある
 
変哲のない一年が実は
 
昨年と同じ一年ではなく
 
未知の時間をつれてくる
 
其れを今まで気が付かなかった
 
季節が来て石だって色付くこと
 
降る雨には季節の匂いがする事
 
 
物語は冬に綿密に練られる
 
登場人物の衣装が披露される春
 
俳優の絡み合う熱気の夏
 
仕掛け花火のような国の秋
 
 
それぞれの季節をへて
 
それぞれの季節に翻弄され
 
覚めやらぬ熱を鎮める
 
書きとめて加筆する秋の夜
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月十日
  1. 2017/11/10(金) 02:06:14|
  2. 壺中の天
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柿落葉

柿落葉




 
 
柿の葉を掃くたびに
 
小さな空がでっかくなる
 
雲だって見える
 
視界をゆっくり横切る飛行機
 
反射する陽のひかり跡
 
想えば早いもの
 
秋から冬へと移ろう季節
 
柿の葉は日ごと散り落ちて
 
空が拡がる思いする明日も
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月八日
 
 
 
 
 
 
 
  1. 2017/11/08(水) 20:50:29|
  2. 壺中の天
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吊るし柿

吊るし柿




 
 
秋の日に似合うのは
 
ゆうべ皮をむいた渋柿
 
縄目を緩めてはさみ留めた小枝
 
オレンジ色の縄暖簾
 
はるばる山形から此処にきた
 
この季節だけの贈り物
 
カラスよ来るな
 
雀よ群れるな
 
渋柿が秋の日に重なる時まで
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月七日

  1. 2017/11/07(火) 21:25:25|
  2. 壺中の天
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秋一葉

秋一葉


 
 
歩を進めれば
 
ひとはふたはまた一葉
 
梢を離れて蒼空を乗せる小舟
 
ゆるりほろり誘い来る
 
さああなたもお乗りなさいな
 
深まる秋を訪ねましょう
 
街に枯葉の歌を聴きながら

意地悪木枯らし来る前に


 
 
阜可 忠

平成二十九年十一月六日
  1. 2017/11/06(月) 10:37:42|
  2. 壺中の天
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人身事故

人身事故






 
 
駅の手前約5百メートル
 
制動がかかり軋んで停車した
 
直近の乗り上げたような衝撃
 
車内は携帯操作に忙しい人
 
大して気にも留めてはいない
 
「人身事故の為 少し停車します」
 
 
少し停車が一時間に及んだ
 
暗い線路を処理隊員が現場に向かう
 
乗客が不安げに見つめあう
 
うすうす伝わってくる状況
 
「救出作業のため停車しています
 
申し訳ありません」
 
ぼんやり夢の中にいるような
 
セリフのないドラマを見るような
 
時間がぼんやりと過ぎていく
 
 
死に向かって線路を歩く人
 
どんな人がどんな気持ちで
 
人生の隘路にあって死を選ぶ
 
そこに至る心理はどんなだったであろう
 
振り返って自分だったらどうしたか
 
あれこれ思いを巡らす
 
 
ガタンガタン慟哭するような鉄輪
 
加速して振り切るように走りだす
 
「ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした」
 
車掌の声が繰り返し謝っている




 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月五日
  1. 2017/11/05(日) 08:16:08|
  2. 壺中の天
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どんでん返し

どんでん返し



 
 
これがゲームだとしたら
 
考え抜いて最後の一手
 
どんでん返しを図る
 
 
万が一にも起こりえない事
 
謀ると言うには幼すぎる
 
騙せない自分が流されていく
 
 
これがゲームだとしたら
 
過ぎ去った時間に敗北を認めよう
 
どんでん返しなどある筈もなく
 
 
一条のひかり未知を探して
 
野垂れ死にする事になろうとも
 
これがゲームであることを知る
 
 
これがゲームなら勝ち負けは無く
 
終盤に向けて策謀は愚か事
 
一笑にふす どんでん返し


 
 
阜可 忠

平成二十九年十一月四日
  1. 2017/11/04(土) 10:40:37|
  2. 壺中の天
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秋模様

秋模様





 
 
十月最後の日は全て秋模様
 
埋立地は整えられている
 
高層ビルが背の高さを競い
 
空を直線で切り取っている
 
辛うじて残った海が
 
秋の日に煌めいている
 
高架を走るゆりかもめ
 
ビル風に震えながらも
 
ゆるゆると臆病な芋虫のよう
 
薄い季節感に身を置けば
 
秋の日のやわらかさと
 
少し冷たい秋の風
 
精一杯の秋模様
 
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年十一月朔日
  1. 2017/11/01(水) 09:54:25|
  2. 壺中の天
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