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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

小さなはな

小さなはな





 
 
半年分を濾過して
 
残渣を仕分けする
 
天眼鏡をあてて隅の隅まで
 
目を見張るものとてない
 
毎年毎年この繰り返し
 
あと数年した時
 
私の残渣はひとかけら
 
石英色の小さなはな




 阜可 忠

平成29年七月三十一日
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  1. 2017/07/31(月) 00:47:25|
  2. 壺中の天
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エーテル

エーテル




 
 
何となく虚ろな気分
 
雲の中に埋もれたいような
 
なにかに全てまかせて眠りたい
 
 
音も色も無い形もない
 
深海のひかりもとどかないところ
 
星雲の渦巻きに紛れてみたい
 
 
自分の意識も無意識もない
 
存在も非存在もない 
 
エーテルのようなところ
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月三十一日
 
 
 
 
 
  1. 2017/07/31(月) 00:33:11|
  2. 壺中の天
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旅をした久しぶりに
 
旅慣れない体に夏の陽は容赦ない
 
川面に落ちた風は身じろぎもしない
 
画廊を巡る旅は変容する街の記憶戻し
 
すれ違う人もみな砂漠を行く商い人
 
オアシスを探し歩いてたどり着く画廊
 
この世界あれば額の中に自分を嵌めてみる



 
 
阜可 忠

平成二十九年七月二十九日
  1. 2017/07/29(土) 08:29:36|
  2. 壺中の天
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ある画展

ある画展


 
 
画廊に架けられた画
 
異次元に誘い込まれ
 
生まれ変わる自分がいた
 
絵描き人の確かな目が
 
詩情を呼び起こしてくれる
 
目を閉じれば
 
幽かな風の気配して
 
コスモスの画にこころ鎮める




阜可 忠
 
平成二十九年七月二十八日
  1. 2017/07/28(金) 22:43:57|
  2. 壺中の天
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自分

自分


 


 


自分を呼んでみよう 


自分を呼んでみよう 


願いが込められた名前 


大きな声で呼べるだろうか 


名前に恥じず生きて来たか 


名前に恥じず生きているか 


内なる自分が考えている 


自分は一体何者なのかと



 

阜可 忠


平成二十九年七月二十八日




  1. 2017/07/28(金) 22:40:53|
  2. 壺中の天
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百日紅

百日紅




 
 
チリチリと音がする
 
チロチロと花炎
 
原爆忌間近の青い空         
 
百日紅が咲いている
 
昨年の夏もその前の年も
 
この季節 忘れじと
 
噴きだす血を舐めるごと
 
百日紅が今年も咲いている



阜可 忠
 
平成二十九年七月二十八日
  1. 2017/07/28(金) 01:20:40|
  2. 壺中の天
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肯定

肯定


 
 
あと何年生きられるだろうか
 
平均寿命から自分を引いてみる
 
無為に過ごした日々が哂う
 
いまさら何とすると
 
 
いきがったり嘯いたり優しくしたり
 
自分を大きく見せようとしたり
 
自分を卑下したりしなかったり
 
其れもこれも人生に違いなく 
 
過去の時間を今に貼り付けて悦に入る
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月二十八日
 
 
  1. 2017/07/28(金) 01:05:46|
  2. 壺中の天
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稀有な時間

稀有な時間



 
 
飢えていたのだ僕は
 
時間を忘れて詩の話をした
 
 
蕎麦を打ったから食いに来い
 
友人のガラガラ声の電話
 
お前の詩のファンも来るからと
 
 
酔うほどに語りたくなる
 
まして稀有なひとときとあれば
 
詩の話は尽きる事は無い
 
錆びかけていたのだ僕は
 
あれもこれもと脳を叩き起こす
 
分水嶺におちて沢となるように
 
惜しむことなく詩の話をする
 
その人に
 
 
お前の話の何処が面白いんだ
 
翌日の電話でガラガラ声がいった


 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月二十七日
  1. 2017/07/27(木) 22:46:39|
  2. 壺中の天
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柿に嵐

柿に嵐




 
 
手首程の柿の木が実を付けている
 
春には四百以上あったろうか
 
十個落果し二十個おちて
 
この夏には僅か三個になり五センチたらず
 
 
ゲリラ豪雨に揺さぶられ
 
枝にしがみ付いている
 
顔を打つ雨の礫
 
墜ちろ地の底までもと
 
幹を揺らし怒号の絶え間ない脅迫
 
まだ柿ならぬ緑い実が何食わぬ顔して
 
哀れ請うでもなく雨風をやり過ごしている


 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月二十七日
 
 
  1. 2017/07/27(木) 22:05:17|
  2. 壺中の天
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滑る時間

滑る時間





 
 
同窓会には欠席と書いた
 
逢いたい人がいないから
 
逢って何を話すのか
 
詩なんかと言い放つ男に何を言わん
 
数学の教師だった彼には妥当なのだろう
 
数学の美しさを私は知っている

若い頃であれば議論したであろう
 
しかし今はそんな時間は持ち合わせていない
 
むかしの仲間から何を得るか
 
線で引いたような近況話
 
酔うほどに撚れていく思い出話
 
 
そんな時間は残されていない
 
何も語らなくともよい 独りでよい
 
意味のない時間を自分だけの為に
 
同窓会の通知に不参加と書きながら





 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月二十五日
  1. 2017/07/25(火) 08:41:43|
  2. 壺中の天
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絵画展

絵画展




 
 
絵画展で夢を頂く
 
忘れかけていた私の夢
 
見るもの触れるもの全てに
 
あるいは苦しい山道に在って
 
霧の影から姿を見せてくれた石楠花
 
遠い昔に夢をかけてくれた絵画展
 
忘れかけていた私の夢
 
感動したいこころ 感謝しています





阜可 忠
 
平成二十九年七月二十四日
  1. 2017/07/24(月) 01:12:33|
  2. 壺中の天
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夏陽炎

夏陽炎





 
 
紡いだ言葉をおとせば
 
こころを繋ぎたくなる
 
唇を洩れる言葉を聴けば
 
抱きしめたくなる
 
夏の陽に焼かれながら
 
罪の一端を君に投げている
 
掬いきれない想いが網を抜けて
 
熱い血の夏陽炎になる




hukatadashi
 
平成二十九年七月二十一日
  1. 2017/07/21(金) 18:57:01|
  2. 壺中の天
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想いの舟

想いの舟




 
 
優しい言葉をかけると
 
僕自身が溺れて沈みそうで
 
想いの舟ごと駄目にしてしまう
 
だから 耳を塞ぎ 目を閉じて
 
気が付かないふりをして
 
覚束ない足取りで通り過ぎようとする
 
想いの舟に片手をかけてみても
 
優しい言葉を乗せることが出来ない
 
いつも想いの舟を手繰っているばかり
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月二十一日
 
  1. 2017/07/21(金) 12:57:26|
  2. 壺中の天
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表裏

表裏


 
 
魔性が長い爪をとがらせて
 
くちびるに指をあてて笑ふ
 
おまえ おまえ
 
おまえも笑え
 
 
こんなにも世間は不幸だらけで
 
こんなにも俺たちは仕合わせ
 
そうだろ おまえ
 
おまえの心の中はお見通しだ
 
偽善で飾り立てたおまえの言葉
 
幸せでいてくれと言いながら
 
おまえは自分を欺いている
 
 
魔性の低い声が暗い井戸に響く
 
たしかに私の中の魔性
 
中途半端な心をなじり
 
ながい爪を黒く染めながら
 
ふつふつと哂いつづけている
 
たった今 ここでも



hukatadashi

平成二十九年七月二十日
  1. 2017/07/20(木) 22:22:50|
  2. 壺中の天
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川旅すこし

川旅すこし





 
 
昨日の雨で川面は濁り
 
粘着するひかりで揺れている
 
ここから船が出ている
 
日本橋川から隅田川を下る
 
東京湾を舐めるだけの六〇分コース
 
川風を感じてみたい
 
夏の陽に辟易として乗船する
 
作業警戒船の両手を振る人
 
カモメの群れやカワウが浮いている

身体に沁みてくる川風
 
船長の案内の声も心地よい
 
橋を下から見たり
 
停泊中の帆船に想い捉われたり
 
高層ビルの群れを抜けて来る蒼空
 
ハゼ釣りの名所はあのあたりか
 
子どもの頃の延竿と麦わら帽子
 
感傷が雲の様に湧き上がる
 
旧い東京と新しい東京の街
 
波に揺れながら想いを馳せる 
 
日本橋川に落ちたひかりが揺れている
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月二十日

出来不出来はともかく、記録として
 
 
  1. 2017/07/20(木) 19:35:07|
  2. 壺中の天
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日本橋

日本橋




 
 
何という街の変貌
 
三越前で降りて彷徨い歩く
 
江戸っ子の鼻柱は砕け散る
 
並みの形容では捉えられない
 
街の変貌
 
夏の日は容赦ない狙撃を浴びせる
 
忙しなく蠢く人は百足の足そのもの
 
 
ギャラリー梅むらはそんな街の中に在った
 
地下に降りるとホッとする空間
 
山のお花畑に座っているような
 
私を涼やかに包んでくれる
 
絵が誘う爽やかな風を感じて
 
花の囁きが聴こえてくる
 
チェロが静かに語りかけてくる
 
絵描き人の豊かな優しい歌
 
羨望の余韻をもって聴いて歩く
 
見慣れない街のわたしは異邦人で
 
日本橋の欄干に凭れて見ている
 
ぬめるような日本橋川を泳ぐ私
 
 
 
 
 
備忘の為に

日本橋室町
ギャラリー梅むら
五人展に心やすめて
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月十九日
  1. 2017/07/19(水) 20:40:32|
  2. 壺中の天
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日本橋へ

日本橋へ



 
 
明日は晴れるかなあ
 
少しくらいの雨ならいいけど
 
ゲリラ豪雨は困る
 
久し振りに日本橋に行くから
 
絵画展に行くから
 
昼食は丸善のハヤシライス
 
帰りには眼医者に行くから
 
涼しい風が欲しいなあ







阜可 忠
 
平成二十九年七月十八日
  1. 2017/07/18(火) 21:52:34|
  2. 壺中の天
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ありがとう

ありがとう



 
 
漠然と死を美化していた若い頃
 
何も出来ないくせに目を尖がらせていた
 
何も特別な能力などないのに
 
感性だけはあるふりをして
 
自分の傷以上にその何倍も傷つけていた
 
いまとなってはそんな虚栄も語れる
 
月日が鏡を磨いたのか曇らせたのか
 
幾重にもコーティングされた心が
 
性懲りもなく感性を主張する


お詫びとお礼を言いたい
 
わたしの詩に映像を結んでくれた方々に
 
わたしの詩に動画を見つけてくれた方々に
 
わたしの詩に共感してくれた方々に
 
もう少し見守ってくださいとお願いします
 
こころからありがとうの言葉を添えて
 
 
そして私に命をくれた父母に
 
江戸文化文政の頃 江戸へ
 
加賀から一族郎党を引き連れてきた先祖に
 
今は素直にありがとうと言いたい

まだそちらには行かないけれど
 
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月十八日
  1. 2017/07/18(火) 21:27:56|
  2. 壺中の天
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気配して

気配して




 
 
解っていたよ その気配して
 
子猫のようにひとみ丸くして
 
白いゆびを組んで前を歩いたり
 
振り返って後ろにまわったり
 
ワルツを踊るように
 
タンゴを踊るように
 
闇の中に浮かぶ白い蝶
 
闇に咲く白薔薇より気高く
 
解っていたよ その気配して
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月十八日
 
 
  1. 2017/07/18(火) 12:44:28|
  2. 壺中の天
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息をするように

息をするように




 
 
息をするように愛せたならば
 
息をするように愛されたならば
 
もっと長くもっと深くもっと気楽に
 
あなたのこころに入れただろうか

 
人生は瞬きする間のひかり影
 
刻んだ時の長さだけ生きて来たといえる
 
姿かたちはしらずとも
 
フラッシュをたいた事は真実
 
 
 
息をするように愛せたら
 
息をするように愛されたら
 
もっと長くあなたの
 
もっと深くあなたの
 
もっと身近にあなたの
 

 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月十七日
 
  1. 2017/07/17(月) 20:31:35|
  2. 壺中の天
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月のない晩に
 
影の反乱は始まり収束する
 
時の声を上げるでもなく
 
時間と時間の隙間から漏れて行く
 
月は影を飲み干して深い闇
 
影を姿盗る燐炎の揺らめき
 
 
影の抜けた残り姿はうらぶれて
 
いかにも苦しげに影をたぐる
 
影は振り向きもせず去っていく
 
寂しさとホッとする心の混在
 
脱皮する知恵の蛇ににる
 
新しい空に影を縫いつけて
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月十七日
 
  1. 2017/07/17(月) 10:04:20|
  2. 壺中の天
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あなたに

あなたに


 
 
あなたの瞳に私を写し
 
私だけを焼き付ける
 
何も見えないように
 
何も見ないように
 
心にあなたを焼き付ける
 
人と生れて人に逢う
 
この醍醐味あればこそ
 
同じ時代を見つめる事を
 
生まれてくれてありがとう





阜可 忠

平成二十九年七月十三日
  1. 2017/07/13(木) 22:32:40|
  2. 壺中の天
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あなたに寄り添って

あなたに寄り添って




 
 
哭いていても 笑っていても
 
いつもあなたに寄り添っています
 
ただ黙ってあなたを見つめている
 
こころでその辛さ話して
 
こころでその幸せ話して
 
何時も一緒 あなたが望めば
 
 
あなたに雨風が襲って来れば
 
この手を一杯に差出して
 
あなたを濁流から救い上げる
 
何も言わずにあなたを抱きしめて
 
恐怖の涙を拭いてあげる
 
タオルでこころを包んで上げる
 
 
星の見える丘にあなたを寝かしつけ
 
こころの内にあなたを抱きよせる
 
あなたが望めばわたしはここにいる
 
あなたが哭けばわたしも哭いて
 
あなたが笑えばわたしも笑う
 
あなたの仕合わせ確かめていつも



阜可 忠

平成二十九年七月十三日
  1. 2017/07/13(木) 12:11:19|
  2. 壺中の天
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櫓漕ぎ舟

櫓漕ぎ舟





 
 
櫓漕ぎ舟がいく
 
和船同好会の袢纏と菅笠
 
にわか船頭の櫓が軋る
 
白い雲をまったりまいて
 
橋をくぐりビルを繋いで
 
櫓漕ぎ舟がいく
 
水面を行くのは柳葉か
 
江戸の運河を夏が行く






阜可 忠
 
平成二十九年七月十二日
  1. 2017/07/12(水) 08:47:03|
  2. 壺中の天
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夢を見させてくれる人がいる
 
私を詩人だと言ってくれる人
 
のんびりと夢の中を徘徊して
 
何処に詩人は住まいしているのか

自ずから詩人を名乗る人はなく
 
目覚めるまでの僅かな時間
 
夢の中で詩人を演じてみせる
 
ちっぽけな私が浮き上がる


 
 
阜可 忠

平成二十九年七月十二日
  1. 2017/07/12(水) 00:07:58|
  2. 壺中の天
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抜歯

抜歯


 
 
歯を抜くことを決めた

 
い背を丸めて先生が言う

畏れる痛さではありません
 
ブリッジを架ければ完了です
 
まるで魔女の囁きに似て
 
先生はオブラートで包んで言う
 
 
よしわかった歯を抜こう
 
これでさっぱりするんだ
 
一大決心して帰り道
 
商店街の天井が歯のように白い
 
痛くないって本当かな
 
そんなはずはないな
 
あのときは一晩唸った
 
抜きたくないな あの痛さはとても

 
なんで抜こうと決めたのだろう
 
綺麗な看護婦さんの声にふらふら
 
大丈夫ですよ大丈夫
 
ハイと応えて抜歯はきまった 
 
もう後には戻れない
 
抜歯は二十五日にしましょう
 
看護婦さんが日にちを書いた 

 
もう後には戻れない・・・・男だ
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月十一日
  1. 2017/07/11(火) 03:22:44|
  2. 壺中の天
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存在が罪だと言われても
 
生まれたところを僕は知らない
 
積んだケルンが罪だと言われても
 
今でも僕は孤峯を目指している
 
ああ そのすべてが罪だと言うなら
 
ひかりに何の色をあてようか
 
虹の色をまたひとつ


 
 
阜可 忠

平成二十九年七月十一日   眠れぬ夜に
  1. 2017/07/11(火) 02:47:00|
  2. 壺中の天
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存在

存在



 
 
此処にいる僕は
 
僕の為にいつも
 
此処にいる僕は
 
君の來るのを人知れず
 
今か今かと待っている
 
僕が僕であるように
 
君が君であるように
 
太陽も月も星たちも
 
蒼空も雲も雨たちも

吹雪く白野の幻影も

季節を知らせる野鳥の声や
 
名前を告げない花たちも
 
あしなが蜂のホバーリングも
 
アリたちの点描も
 
土の粒と小砂利さえも
 
僕が僕であるように
 
君が君であるように
 
変哲のない時間を繋いでいる
 
飽いている間もなく
 
僕以外に僕を語れる者はなく
 
君以外に君を語れる人はなく
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月十一日
 
  1. 2017/07/11(火) 02:00:14|
  2. 壺中の天
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紅い涙

紅い涙




 
 
瞳を溢れる涙が乾くまもなく
 
まだまだ降り注ぐ雨 雨 雨
 
叩きつける雨 雨 雨が打つ
 
 
土掘る少女の爪剥がれ
 
紅い涙が流れ出る
 
あの花は何処に
 
あの優しい母は何処に
 
乳飲み子庇って現れぬ
 
土を掘る少女の血の色は
 
母に捧げる涙花
 
流れつきない紅い河
 
 
濡れた髪を抱きしめる
 
母子の土を拭っても
 
拭いきれない傷となる
 
雨よ 降るなら降れ
 
此処に降れ
 
紅い涙が涸れるまで






執拗に降り続ける雨。
情なし雨め!!!。


阜可 忠

平成二十九年七月十日
  1. 2017/07/10(月) 20:11:29|
  2. 壺中の天
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怒龍

怒龍



 
 
土流に呑まれるな君よ
 
濁流に流されるな君よ
 
無念の尾を曳く命よ
 
遠く離れたこの地から
 
無事で在れと祈るしか術がない
 
猛威に対し無力さを知る掌
 
大地を剥ぎとって行く怒龍よ
 
跪いて鎮まるを祈る
 
畏怖を新たにただただ祈る


 
 
 
 
お見舞い申し上げます
 
歴史に残る大雨災害に遭遇し、
 
失われた命、奪い取られた生活。
 
想像を絶する恐怖に胸が痛みます。
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年七月九日
  1. 2017/07/09(日) 09:39:39|
  2. 壺中の天
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