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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

 
 
来てくれてありがとう
 
何を語り合ったのか覚えていない
 
話したいことは山ほどあるのに
 
何も覚えていない
 
時間を手繰ってきてくれたんだね
 
君は君の儘で

髪型もあの時のまま
 
来てくれてありがとう
 
来てくれてありがとう



阜可 忠
 
平成二十九年二月二十三日
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  1. 2017/02/23(木) 22:36:55|
  2. 登美日抄
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のやき

のやき


 
 
のやきの火は
 
秘めた恋のようにじんわり

枯野を焼いてはい回る
 
あなたに届けと燃えていく
 
想いの深さは炎の高さ
 
消せる涙の覚悟はあるか
 
朽ちても痕跡を残すなと




 阜可 忠

平成二十九年二月二十二日
  1. 2017/02/22(水) 08:26:11|
  2. 登美日抄
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暗殺

暗殺
 
 
冗談は止せ
 
叫ぶ間もなく大きく崩れ落ちた
 
冗談に違いない
 
薄れていく意識の中で願った
 
夢を歩く様な感覚の中
 
事実の認識も必要ない
 
これで恐怖から逃れられる
 
ありふれた人生をゆける
 
この世は全て一瞬の出来事
 
暗殺が頭をよぎったが
 
それも一瞬のことであった
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月二十一日
 
 
今日は父の誕生日であった
 
生きていれば百歳はとっくに超えている
 
そういえば郵便受けに三十三回忌の通知
 
もうそんなに経つんだなあ親父すまない
 
  1. 2017/02/21(火) 04:12:45|
  2. 壺中の天
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白鳥

白鳥




 
 
激しい吹雪のあとに
 
凍りついた白鳥
 
羽ばたきの途中のもの
 
視線をそこに凍らせて
 
白鳥の湖を踊るさながら
 
空間にピンで留められている
 
要の凍りついた舞扇の様に
 
開こうとすれば崩れるつばさ
 
みずうみに氷割れが走る音
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月二十一日
 
 
 
 
  1. 2017/02/21(火) 03:38:45|
  2. 壺中の天
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早桜

早桜



 
 
寒空のした川面に堕ちる早桜
 
遅すぎて咲けぬより仕合わせと
 
早過ぎた出会いを恨むまい
 
この時期を逃して咲けぬもの

 
想いの深さに風がゆく
 
二度と同じ風は吹かぬもの
 
此の花乗せて飛んで行け
 
 
阜可 忠

平成二十九年二月二十日
  1. 2017/02/20(月) 23:24:49|
  2. 登美日抄
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あーさん

あーさん




 
 
寒い夜は路地の灯りも人恋しい
 
扉をあける人もなくて
 
止まり木の隅に馴染の一人影
 
 
寒いわねえ あーさん 
 
早々と看板消して隣に座る
 
今夜は久しぶりに飲みたいわ
 
きれいな指で氷を入れる
 
そうね 今夜はしみじみと
 
演歌の一節でも聞かせてね
 
大好きな詩の話をしてくださいな
 
 
寒い夜に相応しい止まり木話
 
むかしの恋の話の聞き語り
 
遠くを見るような煙草の煙
 
胸に沁みこむ濡れ歌に
 
鏡に滲んで映る店あかり


 
 下町演歌の一節を
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月十九日
  1. 2017/02/19(日) 20:57:29|
  2. 登美日抄
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ひと時ほれたひとなれば
 
なんで本当に憎めようか
 
出逢いに意味などないものと
 
無理を承知で飲み下ろそうとする
 
はなから理不尽な人の海
 
何も言わずに時は満ちて
 
へさきに揺れる人ごころ
 
愛憎の波を鎮める旅に出る



enka gomen
 hukatadashi

平成二十九年二月十八日
  1. 2017/02/18(土) 23:07:40|
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花の夢

花の夢



 
 
求めてやまない花の色
 
そぞろに歩く池の端
 
水面に墜ちた灯りが揺れる
 
ひとつコートに身を寄せて
 
別れの時を先にやる
 
人の影のそれぞれに
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月十八日
  1. 2017/02/18(土) 08:21:16|
  2. 登美日抄
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オイルが切れて

オイルが切れて





 
 
言葉を尽くしても言い足りない
 
訊いても訊いても訊き尽くせない
 
上辺だけの理解で何も残っていない
 
あの春の一日はなんだったのだろう
 
オイル切れの時計のメカニズム
 
時に動いてカコカコとぎこちなく
 
確かめようの無い時を啄んで
 
カラスがひょいひょこと歩くばかり
 




阜可 忠
   
平成二十九年二月一八日
  1. 2017/02/18(土) 01:37:23|
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春一夜

春一夜




 
 
触れれば時がくずれる
 
其れを愛とは知らないままに
 
其れを愛とは言えないままに
 
口に出したら墜ちていく
 
誰も知らない
 
誰にもわからない
 
愛を探して彷徨う
 
想いだけつなぐ春一夜に





 阜可 忠
平成二十九年二月十七日
  1. 2017/02/17(金) 22:55:59|
  2. 登美日抄
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春一番

春一番



 
 
乱すだけ乱して 呆れるほど暴れて
 
この風嵐 春一番
 
来る春に免じて許そうとするか
 
逢えた方がいいと言い聞かせて
 
君の空に流れてみようか
 
心の中の限られたところに
 
芽を出そうとする春を探して


 
 
 阜可 忠

平成二十九年二月十七日
  1. 2017/02/17(金) 22:26:12|
  2. 登美日抄
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冬に飽いて

冬に飽いて




 
 
不遜にも僕は冬に飽いて
 
理知的な冬を蔑ろにする
 
たっぷりと与えられた時間
 
背を丸め暖によるばかり
 
思考の発条を錆びつかせ
 
安穏とする不思議なやつ
 
寒さに言葉を盗られてどうする
 
不埒にも僕は冬に飽いて




阜可 忠
 
平成二十九年二月十六日
  1. 2017/02/16(木) 23:29:21|
  2. 壺中の天
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花まくら

花まくら
 
 
あなたの髪の花がすみ
 
梅の香りでとめている
 
春はと言えば百草園の
 
こやまに入る足もとは
 
恋路をたどり匂い立つ
 
歩みを止める花まくら
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月十六日
  1. 2017/02/16(木) 22:23:01|
  2. 登美日抄
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春の詩

春の詩
 
 
恋歌ひとつ唄ってみれば
 
想いの全てが蘇る
 
こころに置いた詩の言葉
 
臆病な小鳥のように書き写す
 
多摩川の河原に寝転べば
 
春の陽射しに上げひばり
 
思わず眠りに堕ちそうな
 
緩んで過ぎる時の有りがたき
 
あなたの吐息に春の詩
 
 

 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月十六日
  1. 2017/02/16(木) 21:54:01|
  2. 登美日抄
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君の空

君の空




 
 
遠い空を眺めている
 
探索しきれない広がりと深さ
 
君に逢わなければ知ることは無かった
 
縁がなく君の空を見失ったとしても
 
厳然として君の空は此処にある
 
人の心のしなやかさと

したたかな強さと
 
永遠の時の重なりを教えてくれる

 
羽ばたいて見よ 君の空
 
感じて見よ 君の空
 
切れ目なくく続く君の空
 
突き抜けてくる此の蒼さに
 
君の翼を染めて
 
何処までも行けるよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月十六日
  1. 2017/02/16(木) 21:05:18|
  2. 登美日抄
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はしる       

はしる




       
 
 
小さなバイクに僅かな荷物
 
ソロテントに合羽と着替え
 
春が来たら桜を追って走りたい
 
海峡を渡り北海道の天に届く道
 
東北の祭りを見てそして
 
北陸道を走り歴史の街を訪れたい
 
立山連峰を背景に空を映し
 
北アルプスに抱かれ八ヶ岳の空に染まり
 
南アルプス中央アルプスの間を走る
 
小さなバイクに沢山の土産を集めて
 
とことこのんびりと走りたい
 
山陽道山陰道から広島にでて
 
瀬戸内海の煌めきを感じて
 
四国九州へ
 
長崎の友人に会って
 
ひたすら走り東京に戻る
 
旅の終りはいつも旅の始まり

幻想の中を走り続ける




 
阜可 忠
 
平成二十九年二月十四日
  1. 2017/02/14(火) 19:57:27|
  2. 壺中の天
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普通の空の下

普通の空の下



 
 
私の手首を回しながら医師が言う
 
これで完治としましょう
 
バイクもいいでしょう
 
 
多少の痛みは戒めのつもり
 
方向指示器の小気味よい音
 
普通の空の下 好きなだけ飛んで行ける




 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月十四日
  1. 2017/02/14(火) 10:35:08|
  2. 壺中の天
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先の折れた尖塔

先の折れた尖塔





 
 
夕焼けを失って久しい
 
狭いちっぽけな空を見上げるばかり
 
くれていく街は恐竜の走り回る影絵
 
見慣れた長屋は踏みつぶされて
 
先の折れた尖塔に変わっていく
 
 
季節を知らせる風は渦を創るばかり
 
どの季節も先を導くもの無く
 
街中を遅々として進まない
 
旧い地図を片手に右往左往している
 
たしか此処には子供が四人いて
 
慎ましく夕餉の時を過ごしていた
 
記憶の中の家並みに

季節は片袖を置いて
 
夜を染めて歩く
 
此処に来たことの証として
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月十三日
  1. 2017/02/13(月) 10:19:21|
  2. 壺中の天
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雪雲に空いた月の窓
 
和紙に滲んでいく絵具
 
ぼうと透ける月の頼りなく
 
むかしの恋を偲んでか
 
いま天空に知らしめる
 
墜ちたことに紛れもなく
 
亡とした月となりても




 
 hukatadashi
 
平成二十九年二月三十日
  1. 2017/02/10(金) 22:30:16|
  2. 登美日抄
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みぞれ

みぞれ




 
 
雪になれなかった雨か
 
雨になれなかった雪か
 
東京の街を濡らしていく
 
一つ融けて二つ流れて
 
想いが重なって零れる
 
冷たいあなたの指先が
 
美しさを際立たせている
 
記憶の中に更に鮮やかに






阜可 忠
 
平成二十九年二月十日
  1. 2017/02/10(金) 10:08:51|
  2. 登美日抄
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悔恨

悔恨
 
 
ぼく以上にわたしをみていた
 
君以上にあなたをみていた
 
焦がれる心に冷静な眼差し
 
結果は推して知るべし
 
永久を誓ってくれる筈はなく
 
あなたのわたしには なれず
 
悔恨のときを超えるものはなく



阜可 忠
 
平成二十九年二月八日
  1. 2017/02/08(水) 22:51:25|
  2. 登美日抄
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安曇野

安曇野



 
 
雪を見たいという願い
 
本当の雪を安曇野に
 
ダウンの襟を切る寒風
 
雪の木立を抜けて来る
 
北アルプスの峰おろし
 
本当の雪景色に息を止め
 
凍りつくまで心を放せたら                                                                               
 
 

阜可 忠
 
平成二十九年二月八日
  1. 2017/02/08(水) 22:01:29|
  2. 壺中の天
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春待

春待





 
 
南の海峡越えただろうか
 
春を待つあなたの指に
 
温みを伝える花の舞
 
今頃どこを旅して何処
 
あなたを探して吹く風か
 
南の海峡越えてきて
 
あなたの髪を乱し来る
 
花の嵐はまだまだ先と知る




阜可 
 
平成二十九年二月八日
  1. 2017/02/08(水) 21:14:27|
  2. 登美日抄
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めざめ

めざめ
 
 
ううまだ寒い
 
まどろみから覚めていいような
 
茶色のパジャマを脱ぎかける
 
ううまだ寒いじゃないか
 
土はやわらかくほんわかしてる
 
さあそろそろ起きて母さんの声
 
 
芽を出しながら ううまだ寒いよ
 
球根坊主が駄々を言う 
 
一人二人 友だちやら兄弟姉妹
 
寒くなんかないから出ておいで
 
節分お豆を転がして
 
春が来るよと歌いだす
 
チューリップの彩が見えてくる
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十九年二月七日
  1. 2017/02/07(火) 10:46:12|
  2. 壺中の天
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幻想の夜

幻想の夜




 
 
冷たい風の吹き荒ぶ夜更け
 
尖る月は天を切り裂いて問う
 
ショパンに涙する者の
 
恋うる人のいるやいなや
 
明らかになる想いの連なり
 
月のひかりに恥じるでもなく
 
人の名を呼んで風走る夜

 
 
阜可 忠

平成二十九年二月二日
  1. 2017/02/02(木) 21:39:25|
  2. 登美日抄
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