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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

誘われても

誘われても










風に乗せてお前は囁きかける

旅に出ればいいと

お日様だって誘っていると言う

だけど僕は腰を上げない

ここで季節を見送っているのは

耐えている孤独に引き込まれる

未練の痛さを知っているから



芦野往人

平成二十八年五月三十一日
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  1. 2016/05/31(火) 20:27:45|
  2. | コメント:0

怪危

怪危





 
 
彩おとすな
 
香り残すな
 
土に滲みて
 
見事に朽ちていけ
 
怪しげな記憶に墜ちないで
 
危うげな誓いなど悔やむな
 
消えて行け地球の向こうに





 
阜可 忠 
 
平成二十八年五月三十一日
  1. 2016/05/31(火) 20:03:22|
  2. 壺中の天
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  4. | コメント:1

揺遥

揺遥









やわらかな陽のひかり

薔薇の香りを運んでくる

黒揚羽ひらひらひらり

花びらを数えながらゆく

初夏の風にきみは揺れて

屋根をこえるふわりふわり

初めての空に向かって





芦野往人

平成二十八年五月二十一日
  1. 2016/05/31(火) 00:36:17|
  2. | コメント:0

演出家の死

演出家の死






 
 
上辺を舐めるをきらい
 
生きてきた全てをぶっつける
 
向かい合い 見つめ直し
 
己に求め 役どころに求め
 
怒声の中に真実を投げつける
 
終りの無い闘いに明け暮れる
 
ある演出家が逝った
 
台詞の端々に自分を込めろと








阜可 忠
 
平成二十八年五月三十日
  1. 2016/05/30(月) 07:46:44|
  2. 壺中の天
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6

再生

再生









書き貯めた詩をすべて失った

未熟ゆえの誤操作か

辛うじて残ったブログ詩と詩集

それだけで可とする

駄作を惜しむまい どうせ

縁がなく逝った者たち

痛手は大きくとも再生を試みる




芦野往人

平成二十八年五月三十日
  1. 2016/05/30(月) 02:18:36|
  2. | コメント:2

さて

さて



 
 
そろそろ仕上げに向かうとき
 
立ち止まって さて
 
さて 立ち止まって
 
切れ切れの時間を繋いでみる
 
部分として偲ばれる事ばかり
 
一向に埒が明かない
 
継続している時間と
 
その場その場のおっつけ仕事
 
縄になえる筈もなく
 
 
そろそろ仕上げに向かうとき
 
立ち止まったまま さて
 
さて 立ち止まったまま
 
ぼうと眺める鴨の群れ
 
今さら気張ることもないなあ
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十八年五月三十日
 
  1. 2016/05/30(月) 02:10:38|
  2. 壺中の天
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ピエール・ドゥ・ロンサールを

ピエール・ドゥ・ロンサールを










明日はあなたの街に行くよ 

ピエール・ドゥ・ロンサールを届けに

まだ見た事のないあなたの街へ

眉をひそめるあなたが見える

だから 何も言わないよ

呼び鈴もおさない

ただ ドアの前に置いてくるだけ

ピエール・ドゥ・ロンサールをあなたに





芦野往人

平成二十八年五月二十八日
.
  1. 2016/05/28(土) 00:16:14|
  2. | コメント:0

豊洲

豊洲




 
 
豊洲の街の変貌に
 
東京湾が一段と狭くなる
 
蒼空を突く剣山の群れ
 
積木細工の上 蒼ざめる空
 
雲も土もかきまぜられて
 
屍の上に組み上げる
 
水面ながれを割ってくる
 
ましろな客船は音もなく




阜可 忠
 
平成二十八年五月二十七日
  1. 2016/05/27(金) 06:26:10|
  2. 壺中の天
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ピアノへの思い

ピアノへの思い
 
 
 
ピアノの音に酔いしれた
 
コンサートの後の語らいは
 
今は上野の森の遠い路
 
 
問えば応える「ピアノが好きなの」と
 
君の言葉が今も聞こえてくるようだ
 
あのときピアノが弾けてピアノがあれば
 
ピアノに乗せて僕の詩を贈れたのに
 
忘れられない都会の夜の忌々しさよ
 
 
今は空しく老いさらばえて
 
遠い路に想いを馳せる
 
願いは一つピアノに触れたい
 
死ぬまでに一度だけでいい
 
ピアノを弾ける筈もなく
 
唯のたわごとに相違なく



 
今もなお 
私はピアノを弾けません。
 
阜可 忠
 
平成二十八年五月二十六日
  1. 2016/05/26(木) 20:59:44|
  2. 登美日抄
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妖精ランド開園

妖精ランド開園















日を跨ぐと同時に現れる

身の丈二〇ミリ前後

痩せこけたのからメタボまで

肌の色は茶がった緑色

尖った頭や丸い顔

耳を澄ませばラッパの音

我が家の狭い庭に幽かに

今夜は妖精ランドの開園式

妖精国の世話役や

妖精養成所の先生の挨拶など

延々と続いている


妖精たちは気もそぞろ

薔薇の葉を滑ったり

花の香りに踊ったり

土塊の山裾 汽車に乗る

口笛を吹いてみたり

音のしない静かな賑わい

葉陰から覗いていると

妖精警備員に肩を叩かれた

庭の主なら挨拶をしなければならない

薔薇の棘の槍穂先で頬をちくり


夢じゃないんだ 本当なんだ

確かめようと庭を見渡せば

夜は白々と明け始め

妖精達の姿は無い

ゆらゆら揺れる薔薇ばかり













芦野往人

平成二十八年五月二十六日
  1. 2016/05/26(木) 20:30:21|
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愛惜

愛惜











脚立に脚立を積み重ね

短い脚を突っ張ってみる

不安定な姿勢で手を思いっきり伸ばす

そのたびに蒼空は高くなる

届きそうで届かない もう少し

もう少し勇気があれば

見えない糸を天に放ち

挫折をがんじがらめにして

君を抱きしめることが出来るのに

結局はそうなのだ 何も出来ず

朽ちる事さえ今は愛おしく







芦野往人

平成二十八年五月二十五日
.
  1. 2016/05/25(水) 22:48:17|
  2. | コメント:0

背伸び

背伸び




 
 
何もかもが遠くなりそうなとき
 
少しだけ背伸びした
 
蒼空が少しだけ近くなった
 
うーんと背伸びした
 
蒼空がすうっと高くなった
 
雲が近くまでおりて来て
 
白薔薇の匂いを乗せていく
 
少しだけ自分を身近に感じて
 
蒼空の深い所に墜ちてみる
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十八年五月二十五日
 
 
  1. 2016/05/25(水) 22:42:28|
  2. 壺中の天
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かたばみの花

かたばみの花    (むらさきかたばみ)







 
 
かたばみの花が咲いている
 
つつじが終わって夏が来て
 
かたばみの花が咲いている
 
薔薇の花が散り始めて
 
精一杯日を浴びている
 
小さな手を広げる薄むらさきの
 
かたばみの花が咲いている
 
 少女たちの声が弾む夏が来て
 
 かたばみの花が咲いている
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十八年五月二十二日
  1. 2016/05/22(日) 23:04:39|
  2. 壺中の天
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誘われても

誘われても





 
 
風に乗せてお前は囁きかける
 
旅に出ればいいと
 
お日様だって誘っていると言う
 
だけど僕は腰を上げない
 
ここで季節を見送っているのは
 
耐えている孤独に引き込まれる
 
未練の痛さを知っているから


 
 
阜可 忠

平成二十八年五月二十二日
  1. 2016/05/22(日) 17:59:04|
  2. 登美日抄
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不器用な風

不器用な風









名も告げず 行き先も知らせない

風のように来て風のように消えた人

安否を気遣うのは意地悪だと指をさす

そうならば気が付かない振りして

風のように通り過ぎて行こうか

もともと僕は不器用な風だから






芦野往人

平成二十八年五月二十一日
  1. 2016/05/21(土) 22:11:37|
  2. | コメント:0

揺遥

揺遥





 
 
やわらかな陽のひかり
 
薔薇の香りを運んでくる
 
黒揚羽ひらひらひらり
 
花びらを数えながらゆく
 
五月の風にきみは揺れて
 
屋根をこえるふわりふわり
 
初めての空に向かって





 
阜可 忠
 
平成二十八年五月二十一日
  1. 2016/05/21(土) 21:53:30|
  2. 壺中の天
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再生

再生


 
 
書き貯めた詩をすべて失った
 
未熟ゆえの誤操作か
 
辛うじて残ったブログ詩と詩集
 
それだけで可とする
 
駄作を惜しむまい どうせ
 
縁がなく逝った者たちにサヨナラ
 
痛手は大きくとも再生を試みる


 
 
阜可 忠

平成二十八年五月二十日
  1. 2016/05/20(金) 10:49:11|
  2. 壺中の天
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東京は雨

東京は雨










東京は冷たい初夏の雨

しっとりと心を濡らす

薔薇の花は俯いている

窓外に佇む人の気配して

柄に無く追い求め

過ぎた日を重ねている

あのときの手紙の末尾

追伸に 東京は雨 と






ashinoyukito


平成二十八年五月十九日
  1. 2016/05/19(木) 14:48:55|
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ピエール・ドゥ・ロンサールを

ピエール・ドゥ・ロンサールを






 
 
明日はあなたの街に行くよ 
 
ピエール・ドゥ・ロンサールを届けに
 
まだ見た事のないあなたの街へ
 
眉をひそめるあなたが見える
 
だから 何も言わないよ
 
呼び鈴もおさない
 
ただ ドアの前に置いてくるだけ
 
ピエール・ドゥ・ロンサールをあなたに






阜可 忠
 
平成二十八年五月十九日
  1. 2016/05/19(木) 14:43:43|
  2. 登美日抄
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東京は雨

東京は雨




 
 
東京は冷たい雨
 
しっとりと心を濡らす
 
薔薇の花は俯いている
 
窓外に佇む人の気配して
 
年甲斐も無く追い求め
 
過ぎた日を重ねている
 
あのときの手紙の末尾
 
追伸に 東京は雨 と



阜可 忠

 
平成二十八年五月十七日
  1. 2016/05/17(火) 21:46:26|
  2. 登美日抄
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競争

競争









昨日の僕が走る

今日の僕が走る

明日につくのはどっちだ


明日が終焉だと言うなら

今日の僕が勝

明日が僕の集大成と言うなら

昨日の僕が勝


考えて過ごした昨日

感性に映した昨日

無為に過ごした今日

過ぎる時に退屈した今日


昨日の僕が走る

今日の僕が走る

明日につくのはどっちだ

残された時間は数えるほど

行き着く所も変わりなく




ashinoyukito

平成二十八年五月十七日
  1. 2016/05/17(火) 10:25:28|
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雨琴

雨琴









降りやまぬ雨

心の糸を弾いて濡らす

奏でる指の懐かしき

音にのせて口ずさむ

君を偲んで夜を行く

糸吊り人形の情けを探る

雨琴の調べに舞う人よ




芦野往人

平成二十八年五月十六日
  1. 2016/05/16(月) 00:32:15|
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妖精ランド開園

妖精ランド開園




 
 
日を跨ぐと同時に現れる
 
身の丈二〇ミリ前後
 
痩せこけたのからメタボまで
 
肌の色は茶がった緑色
 
尖った頭や丸い顔

 
耳を澄ませばラッパの音
 
我が家の狭い庭に幽かに
 
今夜は妖精ランドの開園式 
 
妖精国の世話役や
 
妖精養成所の先生の挨拶など
 
延々と続いている
 
 
妖精たちは気もそぞろ
 
薔薇の葉を滑ったり
 
花の香りに踊ったり
 
土塊の山裾 汽車に乗る
 
口笛を吹いてみたり
 
音のしない静かな賑わい 
 
 
葉陰から覗いていると
 
妖精警備員に肩を叩かれた
 
庭の主なら挨拶をしなければならない
 
薔薇の棘の槍穂先で頬をちくり
 
 
夢じゃないんだ 本当なんだ
 
確かめようと庭を見渡せば
 
夜は白々と明け始め
 
妖精達の姿は無い
 
ゆらゆら揺れる薔薇ばかり
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十八年五月十五日
 
  1. 2016/05/15(日) 08:25:33|
  2. 壺中の天
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機 (き)

機 (き)









維新前夜

闇が雨に溶ける頃

小舟が蜘蛛のように糸を曳く

ちろちろ燃える蛍火は

黒い海に舳を落とす

岩場に砕ける波の音

闇をすかして光を探す

生まれ変われる機は今か




芦野往人

平成二十八年五月十三日
  1. 2016/05/13(金) 10:11:03|
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夜半の雨

夜半の雨









昼過ぎから雨になる

ばらの葉を緑くして

咲きかけた花に滲みていく

雨が曳くのはどなたの涙

割れた大地の奥深く

滲みていく哀しみの連鎖

夜半になって激しい雨音して

天よりあふれて更に涙を曳く





芦野往人

平成二十八年五月十二日
  1. 2016/05/12(木) 08:26:49|
  2. | コメント:0

愛惜

愛惜





 
 
脚立に脚立を積み重ね
 
短い脚を突っ張ってみる
 
不安定な姿勢で手を思いっきり伸ばす
 
そのたびに蒼空は高くなる
 
届きそうで届かない もう少し
 
もう少し勇気があれば
 
見えない糸を天に放ち
 
挫折をがんじがらめにして
 
君を抱きしめることが出来るのに
 
結局はそうなのだ 何も出来ず
 
朽ちる事さえ今は愛おしく
 
 
 
 
 
 
 
 
 
阜可 忠
 
平成二十八年五月十二日
  1. 2016/05/12(木) 08:22:36|
  2. 登美日抄
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列島の龍

列島の龍









震災の地に容赦ない雨風

ささやかな平安を壊しまくる

大地は未だ鎮まらず

眠りのひと時を脅かす

かける言葉に如何ほどの価値があろう

列島は龍の背に乗りのた打ち回る

やがて東京を破壊尽くす予感して

他人事でない恐怖に言葉無く





阜可 忠

 平成二十八年五月十一日
  1. 2016/05/11(水) 19:50:13|
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不器用な風

不器用な風




 
 
名も告げず 行き先も知らせない
 
風のように来て風のように消えた人
 
安否を気遣うのは意地悪だと指をさす
 
そうならば気が付かない振りして
 
風のように通り過ぎて行こうか
 
もともと僕は不器用な風だから


 
 
 
阜可 忠
 
平成二十八年五月十一日
  1. 2016/05/11(水) 19:42:23|
  2. 壺中の天
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競争

競争



 
 
昨日の僕が走る
 
今日の僕が走る
 
明日につくのはどっちだ
 
 
明日が終焉だと言うなら
 
今日の僕が勝
 
明日が僕の集大成と言うなら
 
昨日の僕が勝
 
 
考えて過ごした昨日
 
感性に映した昨日
 
無為に過ごした今日
 
過ぎる時に退屈した今日
 
 
昨日の僕が走る
 
今日の僕が走る
 
明日につくのはどっちだ
 
残された時間は数えるほど
 
行き着く時間も大差なく



阜可 忠
 
平成二十八年五月十一日
  1. 2016/05/11(水) 02:38:33|
  2. 壺中の天
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雨琴

雨琴




 
 
降りやまぬ雨しきり
 
心の糸を弾いて濡らす
 
奏でる指の懐かしき
 
音にのせて口ずさむ
 
眠れぬ雨の返しうた
 
糸吊り人形に情けを探る
 
雨琴の調べに舞う人よ


 
 
阜可 忠

平成二十八年五月十一日
  1. 2016/05/11(水) 01:15:30|
  2. 壺中の天
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