鏡に映して

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

偲び花

偲び花









詩をうたうる花のもと

眠たげに横たわる里山に

絵筆にきいろ含ませて

色をのせる菜の花に

染まるか踊るか白い蝶


想い出はいつも懐かしく

色枯れ知らずいきいきと

出逢えてよかった此の花に


時を離れても青春の

いまもこころに偲び花





芦野往人

平成二十八年三月三十日
スポンサーサイト
  1. 2016/03/30(水) 21:07:37|
  2. | コメント:0

一分咲き

一分咲き










春の影は未だ長く

尾を曳いて桜並木に揺れる

人の群れに紛れもせず

一分咲きの花のみ惜しみゆく

あれが幻というなら

何処までも覚えていよう

あれが夢だと言うなら

いい加減に目覚めよと叩け

ぼんぼりに映せよ己が影




今は満開の便りも。

芦野往人
平成二十八年三月三十日
  1. 2016/03/30(水) 21:04:37|
  2. | コメント:0

春の小径

春の小径









春は武蔵野

雑木林へ導く小径あれば

笑顔を向ける白い花

陽だまりに寄り添い

風のように舞う人


春は武蔵野

雑木林を抜ける小径あれば

陽を暖かく身にまとい

れんげの中に腰を下ろし

花を編んで髪に結ぶ


春は武蔵野

考えてみれば寂しげに

陽炎の向こうに消える影

花の横顔のみ風に揺らして

次の春も此処に来たいと言う



芦野往人

平成二十八年三月三十日
  1. 2016/03/30(水) 09:00:49|
  2. | コメント:0

紫木蓮

紫木蓮










紫木蓮 咲く

十二単 身にまとい

紫木蓮 ひらく季節

十二単 一枚脱ぎさり

紫木蓮 白い肌をこぼす

平安の姫を今に見る想い



芦野往人

平成二十八年三月二十九日
  1. 2016/03/29(火) 20:34:44|
  2. | コメント:0

春月想

春月想









都会の空の月は

数少ない星を従えている

さくら色した風が過ぎていく

靖国の森に開花のほころび

人の群れはまだまばら

雑踏に紛れる前のひととき

お殿様のような月の散策

昔のはなを偲んでそぞろに

侍者は遠慮して控えている




ashinoyukito


平成二十八年三月二十八日
  1. 2016/03/28(月) 20:02:31|
  2. | コメント:0

ここにいまも

ここにいまも









いますか ここにいまも

ドアを叩く風の音がする

いますよ ここにいまも

何処にも行かず ここに

何処にも行けず いまも


春が来たのも知っています

チェロの優しい問いかけは

物憂い朝に訪れる人

いますか ここにいまも

いますよ ここにいまも









芦野往人

平成二十八年三月二十八日
  1. 2016/03/28(月) 19:59:35|
  2. | コメント:0

春の夢

春の夢









春の陽光に手を伸ばせば

幾つかの夢がはらはら降りる

いつかのいくつかの

ほろりはらりふたひら

頼りなげに降りるひととき


幻想と思い決めることも出来た筈

ただ空を見つめていたあの頃

涙で季節を見送った日々

雪の街に心を置いても

南の友と酒を酌んでも

ひとりになればより深く

あれはできそこないの夢

成就出来ない夢であれば

真実は分からないままに

不器用にはなれず此処に漂う




芦野往人
平成二十八年三月二十日
  1. 2016/03/27(日) 16:18:19|
  2. | コメント:0

春香

春香










見えますか あなた

指先に掴っている透明なわたし

風に迷い風に流され

覚束ない翅使いで此処まできて

睫毛の様な脚であなたの指先に

見えますか 透明なわたしを

聴こえますか あなた

わたしの小さな鼓動を









芦野往人

平成二十八年三月二十七日
  1. 2016/03/27(日) 16:14:53|
  2. | コメント:0

此処に来る

此処に来る









苦しい時は此処に来る

嬉しい時にも此処に来る

追い込まれた時には此処に来る

自分を甘えさせに此処に来る

ひと恋しいままに書き連ね

遠くもなく近くもなく

遅くともなく早くもなく

何の気負いもなく

堕落する自分を肯定してみる

明日を語りに此処に来る

薄ぼんやりした陽炎のなか

明日がたとえ見えなくても

針金の先の蝶々が揺れていれば

薔薇の芽の一晩の伸びとに

こころをおとして解放する




芦野往人

平成二十八年三月二十六日
  1. 2016/03/26(土) 20:44:38|
  2. | コメント:0

風の色

風の色









冬逝けばここ

風を染める桜花

誰に誘われた訳もなく

海を渡り咲きに来る

想い出を 想い出は

ときを離れて連れてくる

あの日の風の色魅せて

いまのわたしを染めに来る










芦野往人

平成二十八年三月二十三日
  1. 2016/03/23(水) 22:57:14|
  2. | コメント:0

通りすがりの風

通りすがりの風








昨夜と今朝を繋ぐ風

夜通し歩いて眠い目を

ぐるぐる回しながら

わたしは通りすがりの風

ついお寄りしたあなたの窓辺

外はまだ冷たい雨で

あなたの帆杖が固まる

ふと見せるおさない眼差し

わたしはあなたに吹く風

季節のほころびを繕いながら

あなたの夢の中に忍びこんで

あなたの記憶を読み取ってみる

あのときの恋心は嘘ではなかった

聴こえますかチェロの囁き

ここを離れる時のさよならと

昨夜の夢を今朝のひかりに変える

わたしは通りすがりの風

縁も所縁もない所に吹いて行く








芦野往人

平成二十八年三月十二十一日
  1. 2016/03/21(月) 20:27:05|
  2. | コメント:0

この星のほかに

この星のほかに









この星のほかに行くところはない

わたしはこの星のこの街が好きだ

踏み荒らされて

焦土と化しても

わたしは此処のほかに行くところはない

四季が移れば違う色に染まる

わたしはこの星が好きだ

愚かな人がこころを踏みつけても

私達は乗り合わせた星から出ることは出来ない

誤った為政者の世界観から逃れる術を持たない

せめて事あるたびにノーと言おう

四季を愛することに変わりはない

次の季節の空を子供達に贈るために

この星のほかに住むところはないのだから



芦野往人

平成二十八年三月十九日
  1. 2016/03/19(土) 08:36:16|
  2. | コメント:2

カラオケ

カラオケ









歌のうまい女性と隣り合わせた

何とかというカラオケ連盟の六段

情感たっぷりに歌い上げる

上手い域を抜けてあまりある

わたしの歌を細かく評して言う

なるほど頷くことばかり

最後に一言 要は楽しめばよいと

誰でもが口にする安易な結論

無感動な冷たい雨の一日






芦野往人

平成二十八年三月十八日
  1. 2016/03/18(金) 21:11:43|
  2. | コメント:0

感じる事

感じる事








これで本当にいいのか

感じるままに文字を書き付け

真理の一片を切り取っているのか

感性などとあやふやなもので

夥しい事象を篩にかける

白々しく過ぎていく時空で

狩られる恐怖を感じながら

なおこの世を美しいと









芦野往人

平成二十八年三月十六日
 
  1. 2016/03/16(水) 13:57:31|
  2. | コメント:0

赤のタンゴ

赤のタンゴ









こんな月の尖る夜は

黒い靴を赤い靴に履き替えて

赤いブラウスと黒いドレス

夜を通して踊るタンゴ

今夜は誰にも口説かれはしない

胸にすがるのはタンゴに酔うから


スリットが割れて月が見えるわ

知らん顔して踊っていてね

ヒールの先が心に刺さっても

知らん顔して踊ってほしい

少しだけ口説いてみたくなる

踊りに酔っているのかしら


月が隠れて夜が明けるまで

タンゴウォークの向きを変えて

身を寄せる赤のタンゴ

胸の鼓動も赤のリズム

今夜はあなたに惚れてみる

口説きの言葉を聴かせてよ









(お断り:私はダンスは踊れません)

ashinoyukito

平成二十八年三月十五日
  1. 2016/03/15(火) 00:08:59|
  2. | コメント:0

あの日の事

あの日の事









雪も風も雨も雲も

哭けとばかり叫びまわる

五年の歳月は過ぎて行っても

あの日は全ての始まりで進行中

飛び散った放射能を拾い集めても

何の解決にもならない

毒性がなくなるのは300,000年後

総理も大臣も会社のお偉方も

無恥の学者も学識経験者も

異口同音に安全を口にする

扱いきれない原子の火を知りながら

あちこちに火を点けて回っている

汚染事故の先の長い年月に

頬被りして責任はないと言う


何もかも求めすぎた結果

確かに便利になった生活

与えられ考える事を放棄した群れ

ここで立ち止まらなくてどうする


夜暗くたってよいじゃないか

あまり余った車がなくったって

毎日廃棄される有用物もある

此処で立ち止まらないでどうする

300,000年後の地球の為に






芦野往人

平成二十八年三月十三日
  1. 2016/03/13(日) 09:39:14|
  2. | コメント:0

非嘆

非嘆










心の納めどころがない

この抽斗は狭すぎる

あの箱は大きすぎる

子猫のように背中を抱きしめて

ヤドカリのように探す時

睡眠導入剤がぽろりとおちて

荒れ地の街路を転がった



ashinoyukito

平成二十八年三月十二日


  1. 2016/03/12(土) 01:23:26|
  2. | コメント:0

夜の海

夜の海










夜に漕ぎ出す月あかり

波に零れて花となる

ひと色ふた色ゆらゆらと

春を待たずに散りゆくか


節目節目に舟を出す

本当の自分の置き所

夜の海の不気味さよ

量れぬ人のこころ知る


夜を抜けてくる朝に

波に怯えた心を癒す

少しは見える行き先に

空をすかして薄い月







芦野往人

平成二十八年三月三日
  1. 2016/03/12(土) 00:38:55|
  2. | コメント:0

冷たい雨

冷たい雨









無慈悲にも時は刻まれる

日常は音を立てて突然くずれた

邪悪な黒い舌が街を舐めつくす

弄ばれ引きずり込まれ失われていく

叫びが嗚咽にかわり放心する


この雨が想い起すもの

今までそこにいた人を偲ぶ雨

ほそい雨が髪を滑る


大地に滲みて届かせる

ひとり残されたものの

鎮魂の涙とまることなく

來る春を悲しむ




大震災、大津波から五年経ても

芦野往人

平成二十八年三月十一日
  1. 2016/03/11(金) 10:11:16|
  2. | コメント:0

夜のタンゴ

夜のタンゴ









別れに似合いの深い闇

踊るあなたを瞳に映す

スポットライトに浮かぶ

背中の開いたドレスの裾が

きびすを返す度にひるがえる

足を絡めて身をそらして

心も体も全てとかしあって

闇に消えていく 夜のタンゴ






妄想 タンゴを踊れたら

芦野往人

平成二十八年三月十日
  1. 2016/03/10(木) 08:18:34|
  2. | コメント:0

夜を紡ぐ

夜を紡ぐ










眠れない夜は起きだして

ピアノ曲を小さく聴く

頼りなく揺れ動く心を

鎮めなだめる穏やかな波のうえ

なみだの代わりに言葉を紡いで

段々と墜ちていく詩の世界に



芦野往人

平成二十八年三月八日
  1. 2016/03/08(火) 20:30:20|
  2. | コメント:0

直球

直球










誤魔化しのきかない直球

真正面に受ければ心に刺さる

燃え盛る焔の中で

演じている独り芝居

饗宴のときは夜明けを待たず

ひとりさり二人去り

胸のあざは君の直球

ひりひりと透明な痛み







芦野往人

平成二十八年三月七日
  1. 2016/03/07(月) 22:09:53|
  2. | コメント:0

あなたに

あなたに









出逢ってくれてありがとう

巡り合わせてくれてありがとう

夢のような雲を歩く様な

たった一度だけの限られた時間

わたしを受け入れてくれた あなた

何もかもあなた色に染めて

何度も読み返した あなたのうた


出逢ってくれてありがとう

巡り合う不思議にありがとう

別れる事だけが約束されていても

悦びも悲しみも分かち合った時間

わたしを受け入れてくれた あなた

あの限られた人生のひととき

ただ一つだけのわたしの誇り



芦野往人

平成二十八年三月四日
  1. 2016/03/04(金) 18:38:14|
  2. | コメント:0

分身にも春

分身にも春









まだ早い春が窓を叩いてまわる

チューリップが目覚める音

苦しみも今は肯定して

悦び色にかえる胸の内

繰り返される分身の葛藤

全てを認める春の訪れ

塗り替えることが出来る

これからの一部でも








芦野往人

平成二十八年三月三日
  1. 2016/03/03(木) 08:38:28|
  2. | コメント:0

春待

春待









春を待つ心は

にわかにざわついて

芽の膨らみを確かめる

春の気配すこしして

こえこそ晴れやかに

孫の来る日まで指を折る



芦野往人

平成二十八年三月三日
  1. 2016/03/03(木) 08:36:21|
  2. | コメント:0

三月

三月










河原の石を温めて

春の訪れを知らせる

あなたは陽炎の中

円を描きながらワルツを踊る

憶えていたのだね

夢のようなひとときを

春の息吹をうたにする

フルートを奏でるように








芦野往人

平成二十八年三月朔日
  1. 2016/03/01(火) 22:20:50|
  2. | コメント:0
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。