いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。
靱性
花の様なしなやかさが欲しい
風の様な気ままが欲しい
脆く崩れる私の感性に
靱性が欲しい
はなを見れば風を知る
雲を見れば横になる
無理をしないで受けとめる
のらりくらり三月もつきすえ
hukatadashi
平成二十八年三月三十一日
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- 2016/03/31(木) 00:41:47|
- 紡ぐ時
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偲び花
詩をうたうる花のもと
眠たげに横たわる里山に
絵筆にきいろ含ませて
色をのせる菜の花に
染まるか踊るか白い蝶
想い出はいつも懐かしく
色枯れ知らずいきいきと
出逢えてよかった此の花に
時を離れても青春の
いまもこころに偲び花
芦野往人
平成二十八年三月三十日
- 2016/03/30(水) 21:07:37|
- 詩
-
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一分咲き
春の影は未だ長く
尾を曳いて桜並木に揺れる
人の群れに紛れもせず
一分咲きの花のみ惜しみゆく
あれが幻というなら
何処までも覚えていよう
あれが夢だと言うなら
いい加減に目覚めよと叩け
ぼんぼりに映せよ己が影
今は満開の便りも。
芦野往人
平成二十八年三月三十日
- 2016/03/30(水) 21:04:37|
- 詩
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春の小径
春は武蔵野
雑木林へ導く小径あれば
笑顔を向ける白い花
陽だまりに寄り添い
風のように舞う人
春は武蔵野
雑木林を抜ける小径あれば
陽を暖かく身にまとい
れんげの中に腰を下ろし
花を編んで髪に結ぶ
春は武蔵野
考えてみれば寂しげに
陽炎の向こうに消える影
花の横顔のみ風に揺らして
次の春も此処に来たいと言う
芦野往人
平成二十八年三月三十日
- 2016/03/30(水) 09:00:49|
- 詩
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彩月
一年のときを待って
彩月を知ればさくらは咲く
はなびらに天を透かし
池を艶やかに染めて揺れ動く
喧騒を知るや知らず
何の迷うことがあろうか
一年の歳月は幹を太くして
彩月を知りただ一心に
咲いて散り舞い風の舟となる
己に何の悔いがあろう
人の喜怒哀楽の哀れさよ
はなの盛衰は時の流れ
彩月の螺旋階段を行く
阜可 忠
平成二十八年三月三十日
- 2016/03/30(水) 08:28:05|
- 紡ぐ時
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緑影
梢く月はとまり
緑影を深くする
静寂をぬって梟のこえ
薄目開くキタキツネ
湖面に月降りて
緑影を揺らしている
悠久の時の真ん中
阜可 忠
平成二十八年三月二十九日
- 2016/03/29(火) 22:43:14|
- 紡ぐ時
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紫木蓮
紫木蓮 咲く
十二単 身にまとい
紫木蓮 ひらく季節
十二単 一枚脱ぎさり
紫木蓮 白い肌をこぼす
平安の姫を今に見る想い
芦野往人
平成二十八年三月二十九日
- 2016/03/29(火) 20:34:44|
- 詩
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心に点す
心に沁みてくる詩を読んだ
ひとつの灯が長―い影を落とす
実話を痛くなるほどなぞる灯
不覚にも涙を落とし
自分のあの時をそのまま重ねる
季節を過ぎて鎌倉の海に遊んだ日
とめる術を知らないまま夕陽が落ちていく
中野の狭い部屋の沢山の時間
クリスマスは小さなテーブルのケーキ
ベラフォンテのクリスマスソング
足にあなたを乗せてゆっくりと踊る
初詣は明治神宮から
砂利を踏む楽しげな音
何を祈っていたのかと問えば
内緒といって微笑むばかり
書き連ねればきりがない
あれもこれも覚めぬ夢に違いなく
その次の次の年 あなたは故郷に帰った
東京駅で人目も無く声を上げて哭きながら
あなたのお嫁さんになれなくてごめんね
太ってほしいと言い残して
夜行寝台の大きな窓の奥の通路
あなたは蒼ざめて小さく手をふる
車内灯が音もなく哭いて零れた
その次の次の年あなたは嫁いでいったのだった
- 2016/03/28(月) 21:03:48|
- 登美日抄
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春月想
都会の空の月は
数少ない星を従えている
さくら色した風が過ぎていく
靖国の森に開花のほころび
人の群れはまだまばら
雑踏に紛れる前のひととき
お殿様のような月の散策
昔のはなを偲んでそぞろに
侍者は遠慮して控えている
ashinoyukito
平成二十八年三月二十八日
- 2016/03/28(月) 20:02:31|
- 詩
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ここにいまも
いますか ここにいまも
ドアを叩く風の音がする
いますよ ここにいまも
何処にも行かず ここに
何処にも行けず いまも
春が来たのも知っています
チェロの優しい問いかけは
物憂い朝に訪れる人
いますか ここにいまも
いますよ ここにいまも
芦野往人
平成二十八年三月二十八日
- 2016/03/28(月) 19:59:35|
- 詩
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大切な時間
赤ん坊が幼児期を抜け
少年らしくなった
のびのびと育っている
いっぱしのこと言って
いつ覚えたのか思慮深くもある
わたしの姿を言い当てて
逞しく思ったりドキッとしたり
三日前の電話で遊びに来たいという
もうすぐ大きな声で上がってくる
あと数時間で臨戦態勢となるのだ
大切な時間を待っている
阜可 忠
平成二十八年三月二十八日
- 2016/03/28(月) 09:59:03|
- 紡ぐ時
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花誘い
さくらからの誘い
気候も良し花もよし
酒酌もうじゃないか
幸せを覗きに行こうか
重い腰を上げかける
山男は今夜も飲んでいる
電話の向こうで幸せを肴に
阜可 忠
平成二十八年三月二七日
- 2016/03/27(日) 18:48:05|
- 紡ぐ時
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一分咲き
春の影は未だ長く
尾を曳いて桜並木に揺れる
人の群れに紛れもせず
一分咲きの花のみ惜しみゆく
あれが幻というなら
何処までも覚えていよう
あれが夢だと言うなら
いい加減に目覚めよと叩け
ぼんぼりに映せよ己が影
阜可 忠
平成二十八年三月二十八日
- 2016/03/27(日) 18:38:46|
- 紡ぐ時
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春の夢
春の陽光に手を伸ばせば
幾つかの夢がはらはら降りる
いつかのいくつかの
ほろりはらりふたひら
頼りなげに降りるひととき
幻想と思い決めることも出来た筈
ただ空を見つめていたあの頃
涙で季節を見送った日々
雪の街に心を置いても
南の友と酒を酌んでも
ひとりになればより深く
あれはできそこないの夢
成就出来ない夢であれば
真実は分からないままに
不器用にはなれず此処に漂う
芦野往人
平成二十八年三月二十日
- 2016/03/27(日) 16:18:19|
- 詩
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春香
見えますか あなた
指先に掴っている透明なわたし
風に迷い風に流され
覚束ない翅使いで此処まできて
睫毛の様な脚であなたの指先に
見えますか 透明なわたしを
聴こえますか あなた
わたしの小さな鼓動を
芦野往人
平成二十八年三月二十七日
- 2016/03/27(日) 16:14:53|
- 詩
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表現
心動かされて写真を撮る人
面と色を巧みに扱う人
心に降りてくる音の人
引き込まれる文章を書く人
人それぞれの方法
人の数だけある表現
人柄を想像する楽しさ
しかしはたと考えてしまう
わたしは何を持っているのか
何を表現しているのか
ただ流される自分に唖然とする
やりきれなさに浮かび上がれず
阜可 忠
平成二十八年三月二十七日
- 2016/03/27(日) 16:11:52|
- 紡ぐ時
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不在
酔うほどに想いは積もる
酒のあなたを飲み干して
恋の歌など口ずさむ
あの木の下に君はいないか
幻でもいいからここにきて
本当の幸せ見せてくれ
心を埋める覚悟する
眠気眼で僕は消えていく
阜可 忠
平成二十八年三月二十七日
- 2016/03/27(日) 04:28:20|
- 登美日抄
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此処に来る
苦しい時は此処に来る
嬉しい時にも此処に来る
追い込まれた時には此処に来る
自分を甘えさせに此処に来る
ひと恋しいままに書き連ね
遠くもなく近くもなく
遅くともなく早くもなく
何の気負いもなく
堕落する自分を肯定してみる
明日を語りに此処に来る
薄ぼんやりした陽炎のなか
明日がたとえ見えなくても
針金の先の蝶々が揺れていれば
薔薇の芽の一晩の伸びとに
こころをおとして解放する
芦野往人
平成二十八年三月二十六日
- 2016/03/26(土) 20:44:38|
- 詩
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逝った春
逝った春を何度も見送った
見えなくなっても手を振った
いけば僅かな時間が
途轍もなく遠くに離す
数えてみればたった二度の春
三度目の春を見送った
逝った春を何度も見送った
阜可 忠
平成二十八年三月二十五日
- 2016/03/25(金) 21:46:07|
- 登美日抄
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春宵
紅い顔で覗く酔った月
春の宵は霞しとねの雲枕
下界近くの花見の声に
眠りさまされ弾かれて
片肘ついても外される
さいた 咲いたの心唄
花のお山から池之端
池面におちる酔った月
ブロ友のぼのぼの様のブログから紅い月をお借りして
阜可 忠
平成二十八年三月二十四日
- 2016/03/24(木) 10:32:06|
- 紡ぐ時
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風の色
冬逝けばここ
風を染める桜花
誰に誘われた訳もなく
海を渡り咲きに来る
想い出を 想い出は
ときを離れて連れてくる
あの日の風の色魅せて
いまのわたしを染めに来る
芦野往人
平成二十八年三月二十三日
- 2016/03/23(水) 22:57:14|
- 詩
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偲び花
詩をうたうる花のもと
眠たげに横たわる里山に
絵筆にきいろ含ませて
色をのせる菜の花に
染まるか踊るか白い蝶
想い出はいつも懐かしく
色枯れ知らずいきいきと
出逢えてよかった此の花に
時を離れても青春の
いまもこころに偲び花
阜可 忠
平成二十八年三月二十三日
- 2016/03/23(水) 09:24:31|
- 登美日抄
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紫木蓮
紫木蓮 ひらく季節
十二単 身にまとい
紫木蓮 艶めかしく
十二単 一枚脱ぎさり
紫木蓮 白い肌をこぼす
平安の姫君を今に見る想い
阜可 忠
平成二十八年三月二十三日
- 2016/03/23(水) 00:14:49|
- 紡ぐ時
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春の小径
春は武蔵野
雑木林に入る小径あれば
笑顔を向ける白い花
陽だまりに寄り添い
風のように舞う人
春は武蔵野
雑木林を抜ける小径あれば
陽を暖かく身にまとい
れんげの中に腰を下ろし
花を編んで髪に結ぶ
春は武蔵野
考えてみれば寂しげに
陽炎の向こうに消えてゆく
花の横顔のみ風に揺らして
次の春も此処に来れるかと
阜可 忠
平成二十八年三月二十二日
- 2016/03/22(火) 23:46:14|
- 登美日抄
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春月想
都会の空の月は
数少ない星を従えている
さくら色した風が過ぎていく
靖国の森に開花のほころび
人の群れはまだまばら
雑踏に紛れる前のひととき
お殿様のような月の散策
昔のはなを偲んでそぞろに
侍者は遠慮して控えている
阜可 忠
平成二十八年三月二十一日
- 2016/03/21(月) 20:59:00|
- 登美日抄
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通りすがりの風
昨夜と今朝を繋ぐ風
夜通し歩いて眠い目を
ぐるぐる回しながら
わたしは通りすがりの風
ついお寄りしたあなたの窓辺
外はまだ冷たい雨で
あなたの帆杖が固まる
ふと見せるおさない眼差し
わたしはあなたに吹く風
季節のほころびを繕いながら
あなたの夢の中に忍びこんで
あなたの記憶を読み取ってみる
あのときの恋心は嘘ではなかった
聴こえますかチェロの囁き
ここを離れる時のさよならと
昨夜の夢を今朝のひかりに変える
わたしは通りすがりの風
縁も所縁もない所に吹いて行く
芦野往人
平成二十八年三月十二十一日
- 2016/03/21(月) 20:27:05|
- 詩
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ここにいまも
いますか ここにいまも
ドアを叩く風の音がする
いますよ ここにいまも
何処にも行かず ここに
何処にも行けず いまも
春が来たのも知っています
チェロの優しい問いかけは
物憂げな朝に訪れる人
いますか ここにいまも
いますよ ここにいまも
阜可 忠
平成二十八年三月二十日
- 2016/03/20(日) 20:58:27|
- 登美日抄
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春の夢
春の陽光に手を伸ばせば
幾つかの夢がはらはら降りる
いつかのいくつかの
ほろりはらりふたひら
頼りなげに降りるひととき
幻想と思い決めることも出来た筈
ただ空を見つめていたあの頃
涙で季節を見送った日々
雪の街に心を置いても
南の友と酒を酌んでも
ひとりになればより深く
あれはできそこないの夢
成就出来ない夢であれば
真実は分からないままに
不器用にはなれず此処に漂う
阜可 忠
平成二十八年三月二十日
- 2016/03/20(日) 12:01:37|
- 登美日抄
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この星のほかに
この星のほかに行くところはない
わたしはこの星のこの街が好きだ
踏み荒らされて
焦土と化しても
わたしは此処のほかに行くところはない
四季が移れば違う色に染まる
わたしはこの星が好きだ
愚かな人がこころを踏みつけても
私達は乗り合わせた星から出ることは出来ない
誤った為政者の世界観から逃れる術を持たない
せめて事あるたびにノーと言おう
四季を愛することに変わりはない
次の季節の空を子供達に贈るために
この星のほかに住むところはないのだから
芦野往人
平成二十八年三月十九日
- 2016/03/19(土) 08:36:16|
- 詩
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カラオケ
歌のうまい女性と隣り合わせた
何とかというカラオケ連盟の六段
情感たっぷりに歌い上げる
上手い域を抜けてあまりある
わたしの歌を細かく評して言う
なるほど頷くことばかり
最後に一言 要は楽しめばよいと
誰でもが口にする安易な結論
無感動な冷たい雨の一日
芦野往人
平成二十八年三月十八日
- 2016/03/18(金) 21:11:43|
- 詩
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