鏡に映して

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

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咲く時

咲く時








雲母のように時が剥がれる

新しい時は来たり

この土塊をおこし

石灰と腐葉土を梳き込んで

チュリップの球根を並べる

新春を迎える埒も無い儀式

一夜あければ赤や黄や白や

待つ人の心に咲きに行く花々




芦野往人

平成二十七年十二月三十日
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  1. 2015/12/30(水) 00:08:01|
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時が来れば

時が来れば









短すぎると嘆くまい

永すぎると急ぐことは無い

時期を待てば花ひらく

時が来れば空気に戻る

今年の残り日をかぞえて

辛さだけを晒すことは無い

同じような明日に目覚めながら

和らぐ時を知ることになるから





芦野往人

平成二十七年十二月二十九日
  1. 2015/12/29(火) 09:03:04|
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都会の蜃気楼

都会の蜃気楼









東京湾の奥まったところ

春を思わせる陽に煌めいて

微かな風に送られてくる波

縄をなうように小さくうねる

手招きする夢に重ねる想して

高層ビルの群は蜃気楼

年の瀬にゆらり浮かんで





芦野往人

平成二十七年十二月二十六日
  1. 2015/12/26(土) 21:31:13|
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冬至のあとのイヴ

冬至のあとのイヴ









永い夜の裾に鋏を入れた

零れてくる朝の予感

靄が唇に手をやって

天使を起こさないようにいう

小さな羽を休めているから

昨夜はあちらこちら飛回り

今は深い眠りにやすむ時

目覚めればひかり充ちてきて

昼の時間を長くすると言う









芦野往人

平成二十七年十二月二十五日
  1. 2015/12/25(金) 07:10:33|
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メリークリスマス

メリークリスマス










子どもの遊びのように

寒さと暖かさが入れ替わる

鈴懸の裸梢を揺らしたり

甘い言葉で行く鳥を誘ったり

滑り台の順番待ちするように

冷たい風と暖かい風の譲り合い

時々僕の懐に飛び込んで

どちらが好きか聞いてくる

応える間もなく走り去り

次の風を呼びにいく

メリークリスマスと言いながら












芦野往人

平成二十七年十二月二十四日
  1. 2015/12/24(木) 23:26:43|
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言葉が回らないから

流れを忘れて澱みに沈みそうだ

だから頼みたいことがある

ひかりと勇気を撚り合わせ

細引きを投げてくれないか

澱みの中で息をひそめて

自分に甘えて待っている





芦野往人

平成二十七年十二月二十四日
  1. 2015/12/24(木) 00:03:57|
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風に乗って高みに登る

風に流れて海峡を渡る

風に抗して孤高を望む

風を信じて風に翻弄される

有限の旅は幽玄の旅へ

風のない穏やかな朝

青空に大きな円を書く





芦野往人

平成二十七年十二月十八日
  1. 2015/12/18(金) 09:49:42|
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雪ことば

雪ことば









文字の色が滲んでいる

雪片に一文字丁寧に乗せて

揺らはらと届く雪の文

直ぐに消えてしまいそうで

掌を冷やして受けとめる

雪ことば空から舞い降りて

心の中に降り積もる





芦野往人

平成二十七年十二月十七日
  1. 2015/12/17(木) 17:28:44|
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青い焔

青い焔









ないているんだ

ほんとうはね

涙は胃の腑に押し込んだから

うるうる声にならない

夜になったら哀しみを反芻して

棺の君の傍らに納めよう

青い焔が上がったら

それは僕の哀しみ

取り乱してないているんだ

ほんとうはね













芦野往人

平成二十七年十二月二十六日
  1. 2015/12/16(水) 21:53:52|
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雪原

雪原









雪原を行く人

影を凍らせる月のまなざし

今は苦痛の匂いも薄れ

雪間の空のはっきりとして

臥せる稜線の雪嵐の跡

さけぶでもなく呻くでもなく

雪原を行く人

妖しい星の下に沈むも良いか と











芦野往人

平成二十七年十二月十六日
  1. 2015/12/16(水) 11:09:32|
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風に乗せて

風に乗せて









冬空の高みに身をやって

きりりとした風に乗せてみる

雲に捉われずに流れていく

少しずつ 少しずつ


お腹にヘリウムを入れて

ふわり ふんわり

気持ちのいい蒼穹じゃないか

地上で手を振る自分が見える


そうだ そうだよ

きりりとした風に流れていく

上昇気流に乗って山脈を越える

ちいさな自分が見えてくる







芦野往人

平成二十七年十二月十五日
  1. 2015/12/15(火) 22:03:46|
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信じて穏やかに果てるか

信じられず悶え果てるか

偉そうに念じながら

わたしは振るえている

花がつぼみに帰るように

千切れた雲がまとまるように

後悔の時を巻き戻している

一度だけ果てるために

わたしを包んだ諸々の事

信じるか信じないか

問い詰める事は無意味な事

過ぎ去った時間は全て幻

微かな色をつけた夢あればこそ

公孫樹の黄葉を踏みしめる





芦野往人

平成二十七年十二月十四日
  1. 2015/12/14(月) 13:08:35|
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アザラシ

アザラシ










氷の亀裂から光が降りる

アザラシは見上げてオーロラを見た


魚でお腹ははち切れそうだ

アザラシは息を継ぐ

円い氷の穴からひょっこりと顔を出して

鼻の蓋を開けて生臭い息を吐いた

今度は大きく息を吸うと辺りを見回す

相変わら雪原が続いている

見慣れたごく普通の世界

転寝をしたくなるような静寂

小山がむっくりと起き上がる

腹を空かした白熊がじっと見ている

アザラシの束の間の休息は終わった

本当のオーロラを見る事も無い

焦点の無い太陽が照らす氷上に




芦野往人

平成二十七年十二月十一日
  1. 2015/12/11(金) 18:26:21|
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可不可

可不可









今日を過ぎると明日になる

明日が近すぎて未来と言っていいものか

変哲のない日常の幾らかの仕合わせ


群れに抗して尖がることもなく

揉み手して時を迎える事も

いつの間にかこの身を染めた


誰もが辿る道を僕も辿る

可もなく不可も無く

今日を過ぎて明日は来るのか








芦野往人

平成二十七年一二月七日
  1. 2015/12/07(月) 08:12:23|
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冬音

冬音









冬枯れて武蔵野の小径

蒼空が高くなり広くなる

風の隙間を埋める陽光

ほのかに感じる温み

ひとしきり空を見上げ

愛しい命を放してみる

梢にひかりの彩とり

冬音を見る雑木林の小径








芦野往人

平成二十七年十二月六日
  1. 2015/12/06(日) 09:13:14|
  2. | コメント:0












果てを見たことがあるか

銀河をまっしぐら

永遠の距離を旅する者

葛藤の余地をも残さず

幾つもの星雲に紛れもしない

果てを見たことはあるか

尊厳と畏怖とが交差する 場

否定も肯定も意味もなさない 場








ashinoyukito

平成二十七年十二月五日
  1. 2015/12/05(土) 22:09:28|
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再びの

再びの










どんなに昔を偲んでも

何も生まれない此の胸に

旧い薔薇が零れて朽ちる

冷たい土塊を白くする

昔という名の私の屍

あなたという名の花に包まれて

再びの命を染めてみる

何色に染めようか此の花を








芦野往人

平成二十七年十二月二日
  1. 2015/12/02(水) 22:21:26|
  2. | コメント:0

触れたら

触れたら










その指に触れたら

暖かさに眠ってしまいそうで

扉を開けたら傷つけてしまう

その指に触れると

優しさが伝わってくる

朽ちた薔薇がまた戻るように

逆回りする時計の針

温もりに溺れそうで

その指に触れると壊れそうで




芦野往人

平成二十七年十二月朔日
  1. 2015/12/01(火) 09:03:01|
  2. | コメント:0
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