鏡に映して

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

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晩夏の雨

晩夏の雨









晩夏の街に雨が降る

歩道に落ちる灯りぼんやりと

消し忘れた祭り提灯

別れに相応しい雨の夜

濡れそぼる心を抱いて

店のガラスに自分を映しみる

哀しいならもっと哭け

辛かったら喚け

ガラスの中で無理に嗤う

明日を思い煩うのはやめて

今は電車に揺られるまま

のんびりと雨を見に行こう


丹沢山塊は紫の静寂

瞑想して雨を受けている






芦野往人

平成二十七年八月二十九日
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  1. 2015/08/29(土) 17:24:20|
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雪豹

雪豹










アルタイ山脈の岩塊に

雪豹は身をひそめて思った

誇り高いわれわれ祖先の山々

抜けるように碧い蒼穹にも届く

雪の岩壁も自由に行ける

仲間も減り滅びゆく者として

人は今さら情けを掛ける

アルタイ山脈の岩穴に

生きることが我らの誇り

気高く天に跳ぶ我を見よ

永遠のアルタイ山脈

気高くあれわが命

旗下に這うより滅ぶを選ぶと





NHK番組で見た、
アルタイ山脈の雪豹に捧ぐ

芦野往人

平成二十七年八月二十六日 写
  1. 2015/08/29(土) 17:21:00|
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初秋

初秋









風に雲の行き先を尋ねて

海の声を聴きたくなった

温いような冷たいような

初秋の海の波打ち際

駆け寄る人の姿はなく

記憶の海はこの季節

懐かしい気配とどめる







芦野往人

平成二十七年八月二十九日
  1. 2015/08/29(土) 17:06:55|
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あやとり

あやとり









細い指さきで糸を取る

朝顔を咲かせたり

エッフェル塔を作ったり

指の間に鉄橋をかける

さり気ない一本の糸

しなやかに機織る指さき






芦野往人

平成二十七年八月二十九日
  1. 2015/08/29(土) 02:26:26|
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理由

理由










出逢う事には理由は無い

好きになるのに理屈は無い

想えばまた深みにはまる

多少の理由は後からつけても

詰まる所よくわからない


別れる事には理由が有る

理屈なく好きであっても

想いの重さだけが残る

多少の理由は呑み込んでも

理不尽な別れに違いなく


歳を経て恨み言はいて

恋の歌うたう人のいて

過ぎてゆく時の軽重を問う

今日明日にこそ重さあって

生きる事の理由を知る







芦野往人

平成二十七年八月二十七日
  1. 2015/08/27(木) 20:57:08|
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透ける花

透ける花









花びら透かして

蒼空に舞う蝶ひとつ

想いをこぼして

幽かに残る瑠璃色に

息を吹けば直ぐに散る

虚しさなぞる花のいろ

尋ねる香り君や知る






芦野往人

平成二十七年八月二十二日
  1. 2015/08/27(木) 02:44:44|
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君のいろに

君のいろに









吐息熱く咲こうとする

夏薔薇の小さくも健気に

もういいんだよ ありがとう

沢山こころに咲いてくれて

八月中には君をピンチして

剪定するのは君の秋姿の為

色濃く綺麗な君を見る為

薔薇のワルツを踊る為

もういいんだよ ありがとう

私の心を充たしてくれて

挫けそうになりながらも

ここまで来れたのは君あればこそ

秋に望みを託して生きる

薔薇であふれる秋空に

咲かせてあげる君のいろに





芦野往人

平成二十七年八月二十六日
  1. 2015/08/26(水) 10:56:54|
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魂に酒を

魂に酒を









魂までが硬くなる

夏の盛りに蒸気がとんだ

たまには酒に浸して

魂に呑ませる

固さがほぐれて恋話

哭いてもいいよ俺がいる



芦野往人

平成二十七年八月二十五日
  1. 2015/08/25(火) 18:27:01|
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無限階段

無限階段









闇に誘われて

夜の街を彷徨う

闇から逃れて

朝の街を捜して歩く

哀しい程に愛したい

無限階段を墜ちるごと

無限階段に登るごと

深く愛すればそのごとく

闇に迷うときの苦しさよ

朝のひかりの眩しさよ

君この世に生まれしが

我この世に生まれしが

意味も交わさずすれ違うなら

通行人AとBならそれで良い

誰の胸に寄り添うか

有限時間を生きるもの



芦野往人

平成二十七年八月二十五日
  1. 2015/08/25(火) 00:14:02|
  2. | コメント:0

逝夏

逝夏









夏が逝く 

未練暑さ残して夏が逝く

突きぬくような熱射

旅人の背中に焼きついて

まだ容赦なく鞭打つか

あと数ヶ月もすれば

焼き跡も薄くなり

夏を惜しむ人はまばら




芦野往人

平成二十七年八月二十四日
  1. 2015/08/24(月) 09:48:24|
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風の演奏会

風の演奏会









風は勝手気ままな演奏家

夜もあけないうちからチューニング

暑い夏は気だるげに奏でる

夕刻は交響曲9番で蝉合唱団

纏まりなくそれぞれを歌う

タクトを振るのは蝶々

優雅に風に酔い

演奏会はさら明日の次に






芦野往人

平成二十七年八月二十三日
  1. 2015/08/23(日) 09:30:01|
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海色

海色









油彩を波に重ねるお前が

素直に心に写すものは

水平線に青霞む島

サンバイザーを透して

ヨットが風を孕んでゆく

何処の海の情景なのか

想いだせないまま

深く秘められたもの

お前が私に問いかける謎

彼の地に咲く花のいろは

こころ惑わせる海のいろだと




芦野往人

平成二十七年八月二十三日



  1. 2015/08/23(日) 08:29:46|
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本音

本音







 

本音で話そう

ふらーと立ち上るけむり

ソーダー水の朱い実を沈め

海の底を見つめる女

建前はしがらみ

そうか やはり決心は変わらない

夕方の夜行寝台で君は帰る

宇宙の果てまで涙を散らして






芦野往人

平成二十七年八月二十二日
  1. 2015/08/22(土) 22:31:48|
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夏の事

夏の事










夢をはずして踏み外す

梯子を頼りの人生に

転げて墜ちる黄泉の国

どちらが頭か心の在りか

巡らす想いの頼りなさ

ことさら恨む気も無いけれど

出逢いの妙の巧みさに

呆れて自分を哂う夏の事




芦野往人

平成二十七年八月二十二日
  1. 2015/08/22(土) 08:36:20|
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MRI

MRI









歳は取りたくないもの

きまり文句を吐いている


MRI映像は半月板損傷

手術の必要があるかもしれない

三ヶ月前に痛めた膝

脚を組み替えただけなのにグキッっと

体の衰えは如何ともしがたく

ぼやく日々が情けなく





芦野往人

平成二十七年八月二十一日
  1. 2015/08/21(金) 21:18:27|
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夏の雪

夏の雪









薔薇の焼け枯葉に

白い雪が降る

小さな花を咲かせて消える

夏に雪が降るわけも無く

自然に抗して一瞬の夢

あれもこれも

これでよいと一瞬の夢






芦野往人

平成二十七年八月十四日
  1. 2015/08/20(木) 23:22:54|
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夏の蝶

夏の蝶









屋根をひららと飛び越えて

風にゆられてやってくる

花の無い庭に咲きに来る

強い日差しを浴びながら

何処の蒼空からひらはらと

葉陰に日をさけて休み来る

うすばね閉じて花となる





芦野往人

平成二十七年八月十九日
  1. 2015/08/19(水) 19:28:07|
  2. | コメント:0

ひまわり

ひまわり









ひまわりの林を抜けて

高原の風がおりてくる

両手を広げて裾野を行けば

ひまわり色に指染めて

富士の蒼空を仰ぎ見る

逝った娘の姿あらわれて

母の心にひまわりを活ける






芦野往人

平成二十七年八月十八日
  1. 2015/08/18(火) 21:43:22|
  2. | コメント:0

波の貝

波の貝









きみがみ胸を飾りしは

砂に磨かれた波の貝

誰が掬って贈りしか

由来を問うても答えずに

指で触れては愛おしむ

貝に銀の鎖を通せしは

誰の技の故なるか

想いは深く胸に墜つ

語るべきか記憶の彼方

つまりは添えぬ恋ならば

時を経てもいろ褪せず

きみがみ胸の波の貝

なな色はじく今も尚

誰がかけたか波の貝




芦野往人

平成二十七年八月十七日
  1. 2015/08/17(月) 20:29:37|
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敗けた日 得たもの

敗けた日 得たもの









今日まで引き延ばしたのは誰

命を数字に置き換えたのは誰

不正常が正常を駆逐し

国のためにと旗を振る

あの都市で数十万人

あちらでは幼子も

グッドバイも言わず消えて行った

忘れてはならない

いちじの勝利はあれども

普遍の勝利など得られる筈はない

髪の先まで学問を詰め込まれた者たち

国に尽くすことは死ぬことという

断じてそうであってはならない

大きな声で否やと否やといなやと

命果てた者たちのために





芦野往人

平成二十七年八月十五日
  1. 2015/08/15(土) 08:41:32|
  2. | コメント:0

欠片

欠片










月の欠片の行く所

川面のひかりに揺れ騒ぐ

月の欠片を浮かべては

なお青白く彷徨いゆく

そは心の迷いのゆえか

揺ら揺らゆうらゆうら

旧い友の声も懐かしい

我が名を呼ぶ想いして

欠片をそっと握りしめ






芦野往人

平成二十七年八月十四日




  1. 2015/08/14(金) 19:30:24|
  2. | コメント:0

目覚め

目覚め









私の眠りを覚ますのは誰

耳元の呼び鈴は釣鐘草

薔薇の花の寝衣を肩にかけ

花の精は目をあける

露を口に含んでうがいをして

忙しい一日が始まる

薔薇の花がら摘み

クレマチスの染め直し

痛んだ花びら差し替える

庭の隅のお花まで

絹のハンカチで色を置く

香りを配り蜜をとどけて

朝のひかりが降りてくる頃

生まれたばかりの風がひとやすみ




芦野往人

平成二十七年八月十一日
  1. 2015/08/12(水) 23:34:31|
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化粧

化粧









漆黒の地に

金糸の薔薇の花

肥後象眼のコンパクト

今は壊れて開くことはないだろう

とっくに棄てていてもいいんだよ

今の幸せに化粧はいらない

苦しくなる程みえてくる

過ぎた時間の結晶




芦野往人

平成二十七年八月九日
  1. 2015/08/11(火) 03:12:44|
  2. | コメント:0

原爆忌

原爆忌










魅力的な瞳で誘っても

耳に心地よく囁かれても

僕はダンスが出来ません

フレアースカートを摘まんで

白い指先がどんなに招いても

僕にダンスは踊れない

そんなに悲しい顔をしないで

君の好きな歌を歌ってあげるから

今日は長崎の原爆忌







芦野往人

平成二十七年八月九日
  1. 2015/08/09(日) 09:58:47|
  2. | コメント:0

幕間のカサブランカ

幕間のカサブランカ









僕は僕を知らない

今さら知ってどうする

掴め切れない真理を求め

移ろう人の心に執着する


僕は君を知っている

綺麗な時を知っている

今さら知ってどうする

移ろう人の心に執着する


臆病な癖は変わらない

飛び込んできた光に怯え

カサブランカに振るえる

移ろう季節に惑い続ける


今さら知ってどうする

幕間に演じ続ける

場面は通り過ぎるばかり

移ろう人の心を信じられるか








芦野往人


平成二十七年八月七日
  1. 2015/08/07(金) 21:22:50|
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伝説

伝説










埋めようの無い歳月

七十年前の暑い日の一瞬

呼ぶ声も笑い声も涙も

見慣れた人も

見慣れた街も

声にならない呻き

物言わぬ黒い人

蒸発して消えた命

おぞましい伝説が朽ちかけている

記憶せよ語り続けよ

膝間づいて祈るのだ

世界中の指導者たち

これがお前の犯したこと

起こそうとするなら

お前の親族から前線に送れ

拾われることのない骨とせよ

僕らは新しい伝説を知るだろう

白茶けた骨に勲章をかけよう

一万円もする煌めく勲章を

国を挙げて神として祭り上げよう







八月六日・八月九日 広島原爆・長崎原爆投下



芦野往人

平成二十七年八月六日
  1. 2015/08/06(木) 07:32:33|
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ほたる

ほたる









薄い藍地のつゆ草に

ほたるが休む浴衣柄

花火の夜に君は舞う

駒下駄の音に彩うつして

ひるひる上がる花火


ほたるほたる

裾のつゆ草にほたる




芦野往人

平成二十七年八月四日
  1. 2015/08/04(火) 22:38:15|
  2. | コメント:0

熱い夜

熱い夜










恐竜の化石にまたがって

積もり重なった時間を歩いた

天頂に貼り付いた月に僕らの影絵

月の砂漠を歌いながら歩いている

恐竜の背中はひんやりとして

太古の空気を残している

嘘のような時間を愉しんだ夜

クーラノ音で目を覚ます





芦野往人

平成二十七年八月三日
  1. 2015/08/03(月) 00:47:17|
  2. | コメント:0

君の月

君の月









一条のひかり降りて

障子を透けてくる

君の月は今宵

三年に一度の逢瀬

紅い月が青く変わり

天空に想いを留めている


未だ見ぬ上高地の月

なお煌々と清浄の月あれば

穂高の峰々が浮かんでくる

畏れる事もなく

哭くこともなく

穏やかに微笑んで

明かりを摘み捧げる君に



芦野往人

平成二十七年八月朔日
  1. 2015/08/01(土) 01:00:32|
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