鏡に映して

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

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ぼう

ぼう









ぼうとして確かめる音も無く

風の行方も見当たらない様

誕生月はおりる雲を知らず

蝕まれていく残された時間

指を折って数える事も無く

ぼうとした空間に消えて行く

生かされ生きている実感にほど遠く

想いの底に幽かに生きていると





芦野往人

平成二十七年七月三十一日
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  1. 2015/07/31(金) 09:31:33|
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夏の花

夏の花









夏の花の感触が

蜘蛛の巣に絡め取られる

やりきれない空気の澱み

ピクリともしない脳に

気だるい時間のみ浮かび

錐もみして墜ちていく

夏の日に射られて

妄想の中に咲きにゆく




芦野往人

平成二十七年七月三十日
  1. 2015/07/30(木) 22:43:02|
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ひかり糸

ひかり糸









今が見えればきっと

明日が見えるきっと

絡み合った糸から

風を撚りこんだひかり糸

丁寧に心に巻き取れば

明日へ繋げるいのち糸



芦野往人

平成二十七年七月三十日
  1. 2015/07/30(木) 02:25:25|
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冷涼

冷涼









暑い日の夕餉は

ソーメンにしよう


ガラスの器の氷と冷水に

ソーメンを泳がせる

見た目に冷涼をさして

爽快を胃の腑に落とす

これあればこその夏

妻はため息まじりで言う


茹でるのは熱くて嫌ですよ

父さんに任せますと


煮えたぎる湯の熱さよ

ソーメンを茹で上げて

ガラスの器に氷と冷水

しばし待て

暑い日の夕餉は

冷たいソーメンさえあれば




芦野往人

平成二十七年七月二十八日
  1. 2015/07/28(火) 21:31:24|
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口から炎ふく大道芸人

蒼空は暑さを重ねて碧い

停泊する海賊船が燃える

甲板に仁王立ちしている

ペイズリーのバンダナ

口から炎ふく大道芸人

水ガラス煌めく

百日紅の夏の盛り





芦野往人

平成二十七年七月二十八日
  1. 2015/07/28(火) 08:33:53|
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弾丸

弾丸









目玉を掠めてゆく

何処から来て何処へ

目玉の無い黒い眼窩

消しきれない恐怖

暑苦しい眠れない夜

智を無知に詰替える弾丸

脳を撃ち抜かれて

母の手に厳かな勲章





芦野往人

平成二十七年七月二十七日
  1. 2015/07/27(月) 09:04:57|
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昼月

昼月










天井ぬけて蒼穹に至る

昼月のみ薄く微かに

昨日の便りを留めている

灼熱の海に墜ちることなく

孤峰を指し示している

蒼空を航く想いの舟

頂きに時期を告げると






芦野往人

平成二十七年七月二十五日
  1. 2015/07/25(土) 03:29:10|
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水切石

水切石









水面の太陽が揺れている

あなたは水切石を投げる

小さな波紋に石はとんとん

わたしは平らな石を投げる

水面に波紋がしゃしゃしゃしゃ



幾つも波紋を重ねる若鮎

少年のように跳ねながら水を切る

あなたは拍手して数える



多分あれは夏の日の午後

互いに心を弾ませた水切り

真鶴の奥まった入江の砂浜

パラソルを波が揺らしている

少年の様な私が詩を諳んじたり

少女の様なあなたが傍にいて

煌めいているまぼろし



芦野往人

平成二十七年七月十八日
  1. 2015/07/18(土) 01:41:54|
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怒龍

怒龍









列島を大荒れて弄ぶ

人の営みの無力を見せつける

怒龍くだりくる怒号の中

風と雨と叱咤する雲と従え

立ちすくむ列島を食い千切る

この地の主だと豪語する者を

あざ笑うように警告する

己の小ささを思い起こせと





芦野往人

平成二十七年七月十七日
  1. 2015/07/17(金) 20:12:47|
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父母の事

父母の事










父母が逝って歳月が過ぎた

例年の通り迎え火を焚いて

父母を迎える

不自由な身体がひょろり

親父 よく来てくれました

お袋 泣かないで

ありがとう 来てくれて

親孝行が出来なくてごめんね

家族にいろいろ問題はあるけど

僕らは達者で生きている

病をどうしようも出来ずごめんね

僕らも歳を取った 二人と同じ

もうすぐ同い年になるよ

そう遠くない時に逢えるから

積もり積もった話をしよう

何もいらないから一つだけ

昔のように甘えさせて欲しい

親父 有難う

お袋 有難う






芦野往人

平成二十七年七月十七日
  1. 2015/07/17(金) 08:11:27|
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黒揚羽

黒揚羽









黒揚羽すそを翻し

身を反らしては舞う

笑みをこぼし軽やかに

円弧を描く黒揚羽

魅かれてワルツ

踊りゆく遠い日まで



芦野往人

平成二十七年七月十六日
  1. 2015/07/16(木) 03:17:41|
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天の花

天の花









薄日がさしてくると

天に色が着き始める

恐るおそる掌を差し出せば

天の花が降りてくる

時の行く末を悩むことは無い

時期が来れば花ひらき

花は咲こうというもの

色彩の満ち引きにみる

空を泳ぎ來る蝶の群れ

あなたの髪にあなたの指先に

憩うひとときまたひととき

花は咲こうというもの

時期が来れば花ひらき

天の花が降りてくる







芦野往人

平成二十七年七月十三日
  1. 2015/07/14(火) 08:42:12|
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他に求めてはならない

求めるも得るも己が心のうち

己が感性の鏡に写し多と成する

溢れて来るものを幸いとする

雲を行く頂きから這い松を行くか

岩に滲みて沢を下るか

分水嶺に分け入り

研ぎ澄まされた鏡を可とする






芦野往人

平成二十七年七月十二日t
  1. 2015/07/12(日) 22:22:33|
  2. | コメント:2

黄薔薇

黄薔薇









それからかなりの時をへて

僕はめざめたらしい

こころを注いだ薔薇の盛りは過ぎ去り

一輪の黄薔薇だけがうな垂れている

花を滑る雨滴に眼を点され光を見る

すでに昨日までの雨はやみ

七月も半ばの朝の眩暈する想い

一瞬の営みに過ぎないものを

時計は萎んだ風船に明日を注入する








芦野往人

平成二十七年七月十一日
  1. 2015/07/11(土) 07:11:59|
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旅の途中

旅の途中









生まれた事をひそかに祝う

徒に時を重ねる旅の途中

拾い集めた波の音残り

匂い集めた花の色残り

こころ濡らした夢の行方

痛むほど刻まれた言葉

あといくつ出逢えるか

こころに墜ちてくる自分

秘かに祝う人ありて知る

生まれてきた事の悦び

窓を過ぎてゆく陰影

射してくる光を手繰って

まだ旅の途中







芦野往人

平成二十七年七月八日
  1. 2015/07/08(水) 03:12:43|
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雨舞踏会

雨舞踏会









雨の音にあわせて

タンゴのリズムを踊る

形の良い足を振り抜いて

裾を翻しあなたのタンゴ

男も女も咲きぬれて

重ねた恋をいま今にして

哀しみは踊りに流す

タンゴを踊り切って

あなたは肩を抱く

雨の音に色よせる

忘れじのタンゴ

今宵あなたが踊る

雨舞踏会







芦野往人

平成二十七年七月六日
  1. 2015/07/06(月) 23:51:40|
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見えない翼

見えない翼









見えない翼を付けて

僕は自由に蒼空を駆ける

航海中の客船を俯瞰したり

雲に埋もれてみたり

地球の屋根を飛び越えたり

海の上だって上手に行ける


僕は解き放たれて

風船になってゆらり

深海魚になってゆるり

見えない翼を付けて

限りなく透明な世界へ







芦野往人

平成二十七年七月四日
  1. 2015/07/04(土) 04:21:53|
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雨雀

雨雀









早起き雀は雨の中

柿の若枝に並んで腰かける

枯葉色の羽を振るわせて

餌入れが空だよと騒いでいる

私の眠りを突っついて起こす

朝の雨が強くなる前に

お米を少し下さいな

早起き雀は雨の中

早起き雀は雨雀



芦野往人

平成二十七年七月二日
  1. 2015/07/02(木) 22:16:58|
  2. | コメント:0












竹林を抜けて来る風

葉をかぞえながらさわしゃわ

綺麗な人だね

おしゃべりしたり急いだり

前身ごろに手を添える

結んだ帯の竹もよう

踏み石わたる音の主








芦に往人

平成二十七年七月二日
  1. 2015/07/02(木) 03:45:29|
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