鏡に映して

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

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 この街

 この街










この街に生まれ

この街に育ち

この街に住んでいる

切り絵の様な空の下

僅かな季節の合間に

微かな風の匂いを感じて

荒ぶこころを鎮めている

呼吸するこの街

君はこの街の名を知らない






           藍の波

           平成二十五年十一月三十日
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  1. 2013/11/30(土) 17:09:52|
  2. | コメント:0

 北風は

 北風は











北風は郵便集配びと

初冬の街を飛びまわる

公園の隅まで一巡り

変形はがきの公孫樹の葉

小さい文字の欅の葉

プラタナスの男文字

紅葉に恋しさつのる女文字

集めて遠くの街に届けます

逢いたいおかたに

故郷の父母や幼友達

都会の風の匂いを贈ります

北風は郵便配達びと

明日の晩には届けます

師走の風が荒ぶ前に。





           藍の波

          平成二十五年十一月三十日

  1. 2013/11/30(土) 09:00:57|
  2. | コメント:0

 冬の蝶

 冬の蝶










病院の植え込みの冬の蝶

やっと見つけた小さな花

細い足で摘んでは歩く


小さな花束を抱えて飛ぶ

病室の小さなベッド

パジャマ姿の女の子

髪にとまった夢ひとつ





           藍の波


          平成二十五年十一月三十日
  1. 2013/11/30(土) 01:52:25|
  2. | コメント:0

 りゅうせい

 りゅうせい













よるをすべりおりる



こいじをひとすじ



よるをわけてまばたき



かなしみのなみだ



いいえ あなたのもとへ



あなたにあえるよろこび



ただひたすらあなためがけて



はなたれるいっぽんの矢







        藍の波



        平成二十五年十一月二十八日
  1. 2013/11/28(木) 04:43:49|
  2. | コメント:0

 ん

 ん











ただ控えめに

寄り添うものを愛し

自分だけでは立たず

他の文字に囲まれて

存在感を示す

末席に鎮座する星

この文字の不思議




       藍の波

      平成二十五年十一月二十六日
  1. 2013/11/26(火) 22:09:36|
  2. | コメント:3

 わたしの空

 わたしの空









昨日を引きずらないけさの空


片時も離れず肌を覆ってくれる

嬉しい時は満面の笑顔で

上手くいかない時は雲で包みこむ

雨が降る時は熱い目頭を冷やす

時に風となり雪となり

やりきれない寂しさを癒しに来る


この命ある限り此処にいて

この命を見届けて

この命を燃やした瑠璃釉薬で

素焼きの肌を染めてくれればいい

わたしの空を一瞬きらめかせて

彼の地にも知らしめよ

わたしの命の温もりを







             藍の波


            平成二十五年十一月二十五日
  1. 2013/11/25(月) 09:10:12|
  2. | コメント:9

 浪華

 浪華









咲いては崩れる

二度と逢えない華模様

海を見たいと言ったあなたに

何を話したらいいのか

言葉を風が沖に連れ去る

互いの想いは解り過ぎている

あなたが選んだ最後の海の

足跡を抱きしめて消える華






           藍の波


          平成二十五年十一月二十四日
  1. 2013/11/24(日) 22:04:18|
  2. | コメント:0

 玲瓏

 玲瓏











天上から降りてくる澄んだ音色

紅玉の混じりない輝き


たましいを掬い上げ浄化する

永久に囁き続ける愛のしるし

あなたの心情を胸に落とす

あれもこれも必然の結果

あなたが生まれたこの日

哀哭なしで受けとめる

身も心も冷泉に洗われて




          藍の波

         平成二十五年十一月二十三日
  1. 2013/11/23(土) 20:48:25|
  2. | コメント:0

 坩堝

 坩堝









何もかも融かしこみ

灼熱の炎にさらせば

瑠璃色の結晶と成り得る

哀しみの雨の零れた傷跡

悦びに弾んだあの日々も

心の坩堝は割れそうになりながら

流浪の日々を灼き上げる

瑠璃色に蒼穹を染め変えるまで





             藍の波

            平成二十五年十一月二十三日
  1. 2013/11/23(土) 12:57:19|
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 理不尽な別れ

 理不尽な別れ











出逢いに理由はいらない

成り行きに任せて求め合う

好きになるだけ嫉妬する

それが愛だと胸を焦がす

想いが永久に続くと信じていた

眩しすぎる純があなたを責める

別れは仕組まれて突然に

涙の堕ちるも許されず

あなたは消える消えながら

理不尽な別れを押し付ける

蛇蝎の様に踏みつけて

荒んだ心に沈め行く

何もなかったように時は過ぎ

記憶にも刻まれず果ててゆく




               藍の波

               平成二十五年十一月二十二日

  1. 2013/11/22(金) 23:42:04|
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 羅針盤

 羅針盤










白い海図に航路をひく

此の舟の行くところ

舳に掛けるポラリスに

定めて漕ぎ出す羅針盤


未知がひろがる一人舟

青白い月のひかりが

藍の波に神秘を溶かし込む

乗り出す舟べり叩いてる


此の舟の行く先を

幽かに透かす月明かり

零れて落ちる名残りゆめ

朝には何処の海に流すべき







             藍の波

            平成二十五年十一月二十日
 





  1. 2013/11/20(水) 23:55:39|
  2. | コメント:0

 夢の先

 夢の先










くちびるに薄く朱を引くと

日常に隠れている夢を語る

どれ程の年月を離れていたか

色褪せることなく蘇ると言う

あなたは私の希望

あなたは私の夢 私の詩人


くちびるに重ねる月日をおいて

一篇の詩を諳んじる

心に堕ちてくる言葉の連なり

あなたは私の夢

夢を掬い続けて言葉を紡ぎ

私の夢の先を歩んでほしいと






            藍の波


           平成二十五年十一月十七日
  1. 2013/11/17(日) 00:53:43|
  2. | コメント:0

 休み処

 休み処









三島まであとわずか

山中城址の空堀越しに

富士山がくっきり見える

山中茶を入れるから

ゆっくりしていきましょう

転がって走っても

一歩一歩歩いても

人生 大した差はないよ

自分の歩幅を守りましょう







           藍の波     平成二十五年十一月十六日
  1. 2013/11/16(土) 08:44:23|
  2. | コメント:0

 武士の夢(もののふ)

 武士の夢(もののふ)










相まみえることは無い

夢の行方を探る愚行

鋭く刃を振りぬいて

幻想を切り棄てる

金色のひかりがきらり

芒の原を走り抜けていく






         藍の波

        平成二十五年十一月十五日
  1. 2013/11/15(金) 22:22:49|
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 目

 目











あなたは知るだろう

あなたの目が私の中にあったら

瞳に映るのは貴女だけだと

うしろに隠れた貴女が見えるのも

遠くの貴女が千里眼に刻まれるのも

まやかしのトリックだと哂うか

水霜の花の様に哀れだと

花びらで目頭を押さえるか











          藍の波

         平成二十五年十一月十五日
  1. 2013/11/15(金) 15:35:18|
  2. | コメント:0

 無量

 無量









人のこころの深いところ

幾たびか想いを沈めて

振り返る無意味を知りながら

自分の誇る時間捜している

無から生まれ有を生き

束の間 意味を問いかけ

咲く花の功罪を知る

それでも愛しい永久の花







          藍の波

         平成二十五年十一月十五日
  1. 2013/11/15(金) 09:54:20|
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 魅羅のばら

 魅羅のばら









薄絹に花の匂い織り込む

天使の羽のように透けて

哀しい程に咲き揺れる

初冬の庭を密やかに染める

魅羅のばら

神秘の朝を明け初めて

夕には知性の薄闇に溶ける

魅羅のばら一篇の詩となりて






          藍の波

         平成二十五年十一月十四日
  1. 2013/11/14(木) 01:10:40|
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 磨(ま)

 磨(ま)








冬の海は間断無く迫る波

磨かれて煌めく風

削り落とす心の贅肉


あなたを知り訪れた古刹

数えきれない時に埋もれ乍

掘り出されて磨かれるのを待つ

自分を迎えるための初冬





            藍の波

           平成二十五年十一月十三日
  1. 2013/11/13(水) 10:04:10|
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 焔 (ほむら)

 焔 (ほむら)













冬が来た

時は計画通りに運び

人の心に忍び込む

燃えたぎる想いは

冷めやらぬ焔の残滓

堕ちて行く所は何処

宵に迷い吹雪いて闇を弾く

天に堕ちて隠れた星となる









          藍の波

          平成二十五年十一月十二日
  1. 2013/11/12(火) 02:11:52|
  2. | コメント:0

 片雲 (へんうん)

 片雲 (へんうん)









群れをはなれ

形をゆっくりと変える

お前のやりかたで

お前の志すところ

お前の望むまま

お前らしくあれ

片雲となって風を感じて

稜線を越えて行けばよい









         藍の波

       平成二十五年十一月十一日
  1. 2013/11/12(火) 02:09:11|
  2. | コメント:0

 冬薔薇 (ふゆそうび)

 冬薔薇 (ふゆそうび)









酷暑の夏の葉枯れに咲けずに

短い秋に別れも言えずに

速い冬の気配の訪れ

季節外れた冬薔薇

咲いてくれてありがとう

杏色の花に傘をさす

にっこりと笑っておくれ

あなたを文字に映すまで




          藍の波


         平成二十五年十一月十日
  1. 2013/11/10(日) 02:21:59|
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 緋の花

 緋の花










胸にさす一輪の花

白磁の波に浮かべる緋の花

ひとすじの赤い糸を曳いて

こころに堕ちてゆくか

穏やかに寄り添い

ゆっくりと時間を手繰る

青磁の海に潜む花となりても




           藍の波


           平成二十五年十一月九日
  1. 2013/11/09(土) 23:15:45|
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 花の舟

 花の舟











花びらを掬い上げる

指先に花色がとまる

小舟の舳先に置いて

夢の中を走りゆく

波も風も穏やかで

花を支えている

君は明眸を閉じたまま

微かに揺れている

此の誇らしいひととき

誰に伝える事もなく

水面に雲を浮かべてみる







          藍の波

         平成二十五年十一月七日
  1. 2013/11/07(木) 22:59:06|
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 野の花

 野の花










武蔵野に秋が拡がる

雑木林の細い径

野の花に名前を問う君は

はらり舞い降りる妖精

枯葉の言葉を聞きながら

梢の先の蒼穹を見上げる

碧さに染まり飛んでいけそうで

木立を抜ける風に乗ってみた

野の花が少し揺れる

妖精の羽に揺れる


武蔵野に広がる一面の秋

コスモスの揺れる石垣

雑木林の径は今もありしか





          

          藍の波


         平成二十五年十一月七日
  1. 2013/11/07(木) 22:53:48|
  2. | コメント:0

 燃焼

 燃焼










きみこころの熱き

燃え尽きてなお人を想う

見返りを求める事もなく

ただ一途に愛する薔薇の香り

どうぞここに休んでひととき

好きな詩を諳んじる君に

好きな紅茶を淹れる

ひろがる香りに眠れと




             藍の波

            平成二十五年十一月七日
  1. 2013/11/07(木) 12:06:44|
  2. | コメント:0

 ぬばたまの

 ぬばたまの











先の見えない闇

山塊の峠に馬を進めて

眼下に灯りを探す

あのあたりまで闇は流れている

遊覧船が揺らり揺れて

ぽっかり空いた月の穴を隠している

月の記憶を重ねて微かな灯りとする





             藍の波

            平成25年十一月六日
  1. 2013/11/06(水) 10:51:49|
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 似合う

 似合う










薄紫の薔薇を織り込んだセーター

形の良い胸に合わせて似合うか聞く

その奥は下着売り場

似合うと言って本屋に逃げた

女性のお洒落は大好きで

綺麗になっていく様子を見たくって

何度も買い物に付き合った

それでも下着売り場は急いで目を瞑る

今ほどの花は無くてもやはり



中野駅南口の店は今もあるだろうか




               藍の波


               平成二十五年十一月五日
  1. 2013/11/05(火) 07:34:32|
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 名もなく

 名もなく









こころない風にひらりゆれて

口当たりの良い言葉にとまる

疲れ切った蝶の群れ

和音が乱れてそれを知らない

今この闇に相応しい言葉に

名もなく朽ちて逝くわたし







            藍の波

           平成二十五年十一月四日
  1. 2013/11/04(月) 23:31:33|
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 扉

 扉












晩秋の風が尖がらないうちに

少し扉を開けてみませんか

夜の灯りを庭に あなたの手から

ホタルの様に放してみませんか

薔薇の小枝に留り

優しい点滅で話すことでしょう

朝のひかりに掴って希望の天使たち

あなたの手のひらに降りて憩うひととき

ねっつ 少し扉を開けて晩秋の風を心に







               藍の波


              平成二十五年十一月四日
  1. 2013/11/04(月) 09:08:03|
  2. | コメント:0

 手にのこる

 手にのこる











手のひらを重ね 指を絡める

花の盛りに心を据えているようで

あなたの血の流れを感じている

あなたも私を感じている

腕にかかるあなたの程好い重さ


最後の逢瀬を刻みこむ

言葉少なに零した痛い想いが

刃物の様にきらりと堕ちた




             藍の波     

            平成25年十一月三日
  1. 2013/11/03(日) 04:23:01|
  2. | コメント:0
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