鏡に映して

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

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反芻

 反芻





貧しかったあの頃

夢だけを語るしかなかった

若かった僕は幼い詩を熱く綴った

迸る言葉を蒼穹に投げて

出逢った悦びを雲につないだ


若すぎたあの頃

貧しくて心飢えて

夢だけを語るしかなかった


貴女だけに言葉を綴り

臆病なまでに堕ちていく

貴女の負担になった僕の幼さ


あの別離までの三年の月日

凝縮されて過ぎていく人生

緞帳は開いたまま闇を見せている

出逢った意味を反芻しながら

一月の最後の夜を跨ごうとしている







             藍の波


            平成二十五年一月三十一日
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  1. 2013/01/31(木) 00:51:59|
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誘惑

 誘惑


睫毛を弾いて君は誘う

雪の記憶ねむりたもう間

水の精 軽やかに奏でる

睫毛は揺れるハープの様に

夢の中に堕ちて目覚める時

誘惑の言葉 探りあぐねて





                平成二十五年一月二十九日
  1. 2013/01/29(火) 21:58:17|
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朱い手袋

 朱い手袋





雪空に落とした朱い手袋

息をかけても融けもせで

白い少女の指先を包むのは

想いを寄せる優しさか

憶えているか過ぎし日の

二人で探した朱い手袋

今は何処の雪を染めるやら

空を染めているのやら




           藍の波

          平成二十五年一月二十八日

  1. 2013/01/28(月) 22:46:10|
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純白

 純白






雪玉を取り合って

戯れる都会の雪ふり

明日に融けていく記憶

純白の真理をさくさく固めて

戯れるわずかな時間

蒼穹に弾けて梢に留まる

小さな真理の雫が滲みていく





           愛の波

        平成二十五年一月二十七日
  1. 2013/01/27(日) 07:41:10|
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虚数

 虚数





空洞に詰めるのはさらなる虚数

実体のない私が彷徨って

こころに括弧をかけて2乗する

畏れることはない

遠回りもショートカットもない

計画通り事は運んでいる




            藍の波



  1. 2013/01/25(金) 22:44:52|
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時計

 時計




時計が傾いていく

夜の中心をとうに過ぎ

右に偏る長短の針

闇の重みをずっしりと受けて

文字盤が歪み傾いていく

きっと来てくれる

いくら待っても無駄なこと

見透かしてハリハリ嗤っていく



           愛の波

  1. 2013/01/23(水) 23:56:33|
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山男

 山男






山男としこたま飲んだ

器用な生き方を選ばない

訥々とした語り口

文学 詩は分からないという

口角泡を飛ばす私

黙っていられない



バスをおりてひとり

自宅への濡れて光る道

雨まじりの都会の雪

頭にずっしりと浸みこんだ

大人気なかったなあ

戸惑う彼の心が降ってくる






           愛の波



  1. 2013/01/21(月) 09:59:35|
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蛇の目傘

蛇の目傘






玉砂利を踏む音


蛇の目傘の雪を払って

腰をかがめて足袋を拭く

首をかしげて微笑する

魅せられているその所作

「ねっつ 指がこんなに冷たい」

いやがる襟足に触れて笑う

「こんな日に誘った罰です」

珈琲を口にふくんで

「貴方のように暖かい」

参道の杉木立から雪がはらり






            藍の波






  1. 2013/01/15(火) 22:32:24|
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くう

くう





どんどん膨らませて

空いっぱいに広げて

雲を押しやって

どんどん膨らませて

どんどん膨らませて

もっと膨らませて

愛すればくうになる

くうの重さを君知るや





          藍の波
  1. 2013/01/12(土) 02:42:02|
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越し方

 越し方




寒々と透き通る冬蒼穹に

手を伸ばし求め合う梢

一区切りつける詩集を揺らす

今振り返る越し方の断片

春に芽吹く音を信じて

貼り付けてみる冬蒼穹に





           藍の波


  1. 2013/01/12(土) 02:37:18|
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雲水

 雲水






存在を溶かし

極限まで呼吸を消す

気配は静寂の中

清浄な湖と渡る風に

歩みを止めて佇む

雲水は魁夷の中に生きる







          藍の波





  1. 2013/01/11(金) 10:03:23|
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文鳥

 文鳥






竹ぼうきの先の小節一枝

差出したゆびに軽やかにのる

細い暖かさを見つめていると

時間を啄むようで

爪の先から涙が出そうになる

痛いほど解っているのに

胃の腑は小さくなろうとする




           藍の波






  1. 2013/01/11(金) 09:55:54|
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冬至の夜

 冬至の夜





平静を装い僕は眠る

脈打つ心臓の血を抜いて

平静を装い僕は眠る


東京に雪よ降れ

平静を装い僕は眠る

東京に雪は降らない

冬至の夜をまたいで雪よ降れ

平静を装い僕は眠る





           藍の波



  1. 2013/01/07(月) 21:37:06|
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虚空

 虚空



何もかも幻

固く閉じていれば済むこと

ありもない真理

次は次は次こそはと求めてきた

意味もない言葉を繰り返し

虚空に手を伸ばしていた





           藍の波









  1. 2013/01/07(月) 21:34:27|
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空 (くう)

 空(くう)


葛藤の黒いつばさ

暗黒の黄泉の国へ導く

願えば願うほど届かず

鱗粉は舞い去りゆき


徒に時の狭間を漂い

紛れて雪野の彼方

才の無さを思い知る

求められない言葉の空しさ


私の心につもれ

荒ぶ雪嵐よ

私の葛藤を隠せ

降り積もれ此のひととき





          藍の波










  1. 2013/01/07(月) 21:30:54|
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白い薔薇

 白い薔薇




雪野の中の白樺が

頬の風をやり過ごす

雪に迷い 風に迷い

梢のさきの華を散らす


雪に紛れた白い薔薇

咲いては刻む雪の華




         藍の波
  1. 2013/01/07(月) 21:26:02|
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かあくんの音

かあくんの音


小さくたたんだ膝頭

おやつのポテトを口にする

かりかり砕くその下で

ぷうっと可愛い音がした

「お尻の音」と小さな指でさす

おならを知らない笑い声

かあ君の香りに緩む頬





              藍の波

      
  1. 2013/01/04(金) 22:33:20|
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枯山水

枯山水




究極の心かくあれという

静寂の中に身をおく

半眼の竜安寺石庭

傷心に向き合った時間

喧騒から逃れて独り

空に自分を溶かし込む

忘れていた心の在り様





        藍の波

        平成25年正月二日

  1. 2013/01/02(水) 03:16:08|
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詩庭 2

詩庭 2






此処は私の詩の庭

派手な彩はなくても

心にしみるたった一輪の花

風のささやきを聴くところ

零れる色を平手に受けとめて

そっと大地に置くところ

此処は私の詩の庭

いのち重ねるところ

甘い言葉なくても

派手な彩はなくても



           新年おめでとうございます。
           心の隅に留まることができれば。
           今年もよろしくお願いいたします。


           藍の波

           平成25年 元旦


  1. 2013/01/01(火) 19:21:24|
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詩庭1

 詩庭 1





此処は私の詩の庭

数に迎合することなく

心に映るものを留めるところ

煩悩に歪む想いを文字に変えて

燃えつきて立ち上る煙であっても

たとえ煙になれなくとも

たとえ訪れる人がなくとも

跡形もなく消える一瞬の庭





             藍の波


             平成二十五年 元旦
  1. 2013/01/01(火) 10:03:31|
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