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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

朧に

朧に


桜の賑わいも冷たい雨に散り

花びらの足跡の江戸小紋

歩道にはなびらを織り込む

気は急いていながら花見もせず

今年の春も過ぎていく

脳裏にうつる花の記憶は

朧にみゆる夜桜の灯り




阜可 忠

平成三十一年四月十日
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  1. 2019/04/10(水) 23:17:37|
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小文

小文


この小文を記録として読むか

この小文をエッセーとして読むか


この小文を詩として読むか

行間に秘められた心は幾ばくか

なお描き切れない葛藤の日々

なによりも赤い血の流れるからだに

もがき苦しんだあの恋の脈動の記憶

その事実だけが時を経て なお今も

生き生きとよみがえり胸を痛くする


忘れるために酒も飲んだ

幾つかの恋もしたし

幾つかの別れに哭いた事もある

それも

あの恋に比べれば傷は深くない


僕はしたたかなおとなになって

ひたむきなあの恋に胸を痛くしている






ブロ友さんの小文をお読みして。

阜可 忠

平成三十一年四月十日
  1. 2019/04/10(水) 22:53:16|
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花香り

花香り


桜が咲いても君は来ない

あの日 書きとめた約束を

月日が過ぎて忘れたか

今さら咲いて欲しいと言えないが

命果てるまでに咲に来い

二度と抱けない花香り


桜散り舞う不忍の水面に

浮かべて君に届けと名前書く

今さら届いてくれとは言えないが

月日が過ぎても朽ちもせず

命果てるまでながされる

二人で乗れない桜舟


さくら散れ散れ時空を超えて

何もなかった昔に戻れ

月日を全て消し去って

今さら戻れるわけではないが

想いの糸を切りに行く

二度と抱けない花香り














阜可 忠

平成三十一年四月七日
  1. 2019/04/07(日) 09:01:21|
  2. | コメント:2

桜宴

桜宴






この季節になると

さくら さくらで気ぜわしい

気候が整わないうちから浮き足立って

今年は早いの遅いの桜前線予報合戦

咲く前から上野のお山は陣取り合戦

咲けばさいたで花より団子

飲めよ語れよ かくかくしかじか

ひととき忘れる夜のかげ

浮かれる中に散るさくら

咲いたさくらの儚さよ

ああ うたげの後の虚しさよ

別れた人の恋しさよ



             平成最後の桜満開






阜可 忠

平成三十一年三月二十八日    
  1. 2019/03/28(木) 22:32:02|
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蛇の目傘



蛇の目傘




玉砂利を踏む音

蛇の目傘の雪を払って

腰をかがめて足袋を拭く

首をかしげて笑う

魅せられているその所作

「ねっつ ゆびこんなに冷たい」

いやがる襟足に触れては戯れる

「こんな日に誘った罰です」

珈琲を口にふくんで

「貴方のように暖かい」

参道の杉木立から雪がはらり







   過去詩     阜可 忠

            平成二十四年二月十九日作
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  1. 2019/03/20(水) 22:42:06|
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