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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

四十雀

四十雀





上着をお洒落に着こなして

黒のハンチングがよく似合う

四十雀の紳士がやってきた

柿の木の下に舞い降りて

ちょんちょん ちちーとご挨拶

わたしも心の中で いらっしゃい

薔薇のアーチ越しに声かける

紳士は直ぐに飛び立って

梅雨の合間の碧空に消えたやら   





阜可 忠

令和元年六月二十五日
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  1. 2019/06/25(火) 22:38:08|
  2. | コメント:1

夜の街

夜の街






心の小さな傷が疼く時

夜の街に何を語るでもなく

薄墨をこの身に纏って歩く


通り過ぎた雨が塵を鎮め

風がわらかく羽を広げて

さあ お乗りなさい

この街の向こうまで

夜の街を彷徨いましょう


眠たげな信号を起こさずに

見えない星を嘆かずに

薄墨を此の体に纏って

夜の街に溶けようと







阜可 忠

令和元年六月二十三日
  1. 2019/06/23(日) 01:23:15|
  2. | コメント:2

しろしか~

しろしか~





梅雨空を見上げてその人は

しろしか~と呟くのか

博多言葉の雨もよう

情景がぼうと浮かびくる

置き換えられないその言葉

一篇の詩を綴るより深く

哀しくも 美しくもあって

長い時間と情が交差するところ





阜可 忠

令和元年六月十七日
  1. 2019/06/17(月) 04:11:57|
  2. | コメント:2




煌びやかな装いの下

ひと通りの花の舞

初心であればこそ美しく

あればあるほど 更に

刹那的な悦楽に酔いしれる

得る物が大きければ

失う物は更に大きく

残酷な舞と知りつつ



阜可 忠

令和元年六月十七日
  1. 2019/06/17(月) 03:29:45|
  2. | コメント:0

老いても

老いても






元気でカラオケを楽しんでいる

脳梗塞で倒れたひととは思えない

会うごとに上手くなっている

羨ましいと言うと からからと笑う

「あんたは若いからいいねえ

わたしはから元気さ

必ずあんたより先に逝くからね」と

とてもそんな風には見えない

僕は笑いながら言う

「先に逝くのはいいけど

淋しくて僕らを呼ばないでね」

彼女はげらげら笑いながら

 「大丈夫 呼びに来やしないよ

  向こうにゃ友達が大勢いるからね」

そうだ 違いない

あっちも楽しそうじゃないか

捨てたもんじゃないようだ




阜可 忠

令和元年六月十五日
  1. 2019/06/15(土) 21:37:43|
  2. | コメント:6
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