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鏡に映して・分水嶺に咲く花

いつも、お読みいただき有難うございます。目を閉じて見えるもの。著作権は私(阜可 忠:藍の波及び芦野往人)にあります。掲載内容の変更、および全容の削除などをご了承なく行うことがあります。ご了解をお願いいたします。

夜の妖精

夜の妖精






夜を探して妖精は歩く

茂みの奥まで届く電飾

もう何処にも夜はないのか

妖精は疲れ果てている

欄干によりかかってはため息

川の流れににまで色が着いて

意味のない化粧を見せている

夜は夜なのに夜ではない

何処もかしこも飾り立てられて

蒼ざめた夜が

冷たい赤や白いろと争っている

荒涼とした戦の跡に変えていく

妖精は言葉無く項垂れて

小さな闇に隠れて消えていった






阜可 忠

令和元年十二月七日
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  1. 2019/12/07(土) 01:10:07|
  2. | コメント:0

アフガンに死す

アフガンに
死す






したり顔のまやかし政治

目もくらむ姫様の結婚宣言

辟易とする日常の宴のなどなど


医師と言うよりは良心の死

銃弾に撃ち抜かれた志半ば

アフガン帽子と日焼けした髭

荒れ地に井戸を掘り 水を導き

命を見つめ支えた哲人を殺す理不尽

今さらにその人の偉業を並べ

日常記事は何という虚しさ

悲しくなるほどの対比






阜可 忠

令和元年十二月五日
  1. 2019/12/05(木) 05:37:48|
  2. | コメント:2

ゆみちゃん

ゆみちゃん




名前を尋ねてもはにかみ笑いする

歳を尋ねると教えてくれない


やっと慣れてきて ゆみと教えてくれた

保育園の名前をいって三歳と応える

それからおもちゃを幾つも並べる

きている服の模様も見せる

小さな靴下も足を上げて見せる

ゆみちゃんは友人の孫

わたしの膝にちゃっかり腰かけて

公園にママと遊びに行くと言う


たまらない可愛さの余韻

ろうかをとここととここと

ママの声に向かってかけて行った





阜可 忠

令和元年十二月四日
  1. 2019/12/04(水) 06:29:39|
  2. | コメント:2

三日月

三日月



抗生物資と痛み止めを渡されて

腫れがひいたら抜歯をする

「なあにそんなに痛くないですよ」

馴染の医師が事もなげに言う

「いやあ先生、痛いに決まってますよ」

わたしは抜歯の痛さを知っている

解っています抜歯する覚悟します

そういって帰路につくころ

激しい雨はすっかり上がって

薄雲から三日月がにやりと笑っている








阜可 忠

令和元年十二月三日
  1. 2019/12/03(火) 01:21:42|
  2. | コメント:2

槍衾雨

槍衾雨





出がけの雨はなおひどくなり

縦横無尽先を争って突き刺さる

雨滴が雨滴を打ち砕けて飛沫と化し

白絹の御簾ごしに街なかを行く思い

行く手をさえぎる槍衾雨

衣服のぬれそぼる忌々しさ

雨宿りする軒先も見当たらず

まだまだ止まぬ師走二日の雨




hukatadashi

令和元年十二月三日
  1. 2019/12/03(火) 00:51:43|
  2. | コメント:2
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